日本の健康リテラシーは世界最下位

NHKテキスト「きょうの健康」2月号で世界各国の健康リテラシーが比較ていました(写真)。インドやベトナムなど、識字率が日本より低い国よりも日本が群を抜いて低く、日本が最下位でした。

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Wikipediaによると「リテラシー」は元々は文字の読み書き能力を指す言葉でしたが、現在では「情報がある形で提示されるに至った経緯や、発信者が隠そうとしている意図や目的まで批判的に見抜く能力」を指すそうです。ココア、くるみ、サバ缶など、テレビ番組で取り上げられるやスーパーの棚から消え、しばらくすると次に紹介された商品が消えるという日本独特の現象は、確かにリテラシーの低さを象徴しています。
「きょうの健康」にあった出典、「Peter Chang et al. AHLA 2015」だけではWeb of ScienceやGoogle Scholarで原著を見つけることができませんでしたが、ヘルスリテラシーを測る方法には様々な計測法について解説されていて、またヨーロッパと比較して日本のヘルスリテラシーは低いとの調査結果を報告した論のリンクもありました。世界最下位かはともかく、低いことは間違いなさそうです。
香害や内分泌撹乱物質などの主張を見てると、メーカー側もひどいとは思いますが、患者側もリテラシーの低さを突かれそうな見解が多々見られます。真の解決は、迂遠なようですが、国民全体が健康リテラシーを高めなければ難しいだろうと思います。