森林を伐採してメガソーラーを設置するのがエコなのか?

私は長野県のアセスメント委員(環境影響評価技術委員会委員)を務めていて、リニア新幹線関連など、毎月のように長野県庁に行っています。
その中で、リニアを除くと結構案件が多いと感じるのが、メガソーラーです。長野県は比較的晴天が多いことと、管理されず放置されている森林が多いことなどが理由のようです。
太陽光発電は環境にやさしいという思う人が多いですが、様々な動植物が暮らす森林を伐採してパネルを並べること自体、なぜ環境にやさしいというイメージを持ってしまうのか、私には理解できません。設置されるまえの森林で、どのような生態系が築かれているか現場を見る機会がないからだと思います。
その上、太陽光パネルには鉛やカドミなどの有害重金属が含まれていて、廃棄パネルを適切に処理されず放置される可能性が指摘されています
森林は下流域で水道として使う地下水や、河川水への伏流水を供給する場でもあります。万が一、寿命が来たパネルが放置されたままになったら、地下水の重金属汚染を招く危険があります。
二酸化炭素の削減は、ソーラーにしないでも、森林を適切に維持管理することで達成できるはずです。日本においては、原則、森林を伐採してのメガソーラーは禁止するくらいにした方がよいと思います。