ジョギングはよいけどマラソンはやり過ぎ

筑波大学の鍋倉先生が主宰する「つくばランニングラボ」の今年度初回に参加しました。講義でAmerican Journal of Epidemiology誌に2013年に掲載された論文が紹介されました。紹介タイトルは「ジョギング習慣が劇的に寿命を延ばす!」
男女合わせて17589名を対象に最長35年にわたって、ジョギングの頻度(週当たり時間)と走速度を調べた結果、ジョギングを継続している人は死亡率が44%減、余命が男女とも約6年増、その他に心機能・骨密度・呼吸機能・インスリン感受性、コレステロール値・免疫機能・心理要因に向上が見られたそうです。
ただしこれらの効果と運動量との間にはU字型の関係があり、不活動は×ですが、やり過ぎも△なんだそうです。
ではベストな効果が得られた運動量はどれくらいかというと、
「ゆっくり、もしくは普通に走るペースで1週間に1~2.5時間のジョギング」
例えばマラソンを4時間半くらいで完走しようとするとキロ6分くらいが普通ペースになってるはずですが、このペースだと1ヶ月(4週間)で10時間走るとして約100kmになります。私がケガしないペーストして定めた月100kmとピッタリ一致してビックリしました。
「フルマラソン完走には月100km走れば十分。」なんて書いている雑誌や本はまずないですから、フルを目指す方はやり過ぎになりがちということになります。もし健康が目的で走っているのでしたら、少なくとも故障した時には、故障しない範囲でできることを考え直すのがよさそうです。