お寒い学生支援

東大では博士課程の学生さんにティーチングアシスタントを勤めてもらうことで経済的支援を行ってきました。ところが来年度からこの制度はなくなるか大幅縮小され、その代わりに学内で何らかの仕事をしてもらい、それに対して支払うジョブ型支援にするそうです。
昨日の新領域創成科学研究科での担当委員会では、当然ながら、「学生は本来、研究・勉学を行うために来ているのだから、ジョブ型支援というのはそもそもおかしいのでは?」との意見も出ましたが、予算不足対策として既に決められたことなので、いかに魅力的なジョブを提案して、本学から当研究科への分配を増やすかが重要とのことでした。東大でこれですから、他の国立大学の学生支援予算も、縮小の一途と思われます。
アメリカの一流大学では、博士課程の学生はティーチングアシスタントだけで生活できるくらい支援されています。そもそもヨーロッパでは学部から授業料を徴収しない大学も多くあります。
日本の大学のレベル低下が既に顕在化していますが、学生支援がこれでは、今後も凋落の一途を辿るのは必至ですね。

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