くぎり

西條八束先生の奥様・紀子様が昨年末に他界されたと、ご遺族からお葉書をいただきました。
西條先生が逝かれた翌年からご命日に合わせて、先生が師と仰いでおられた吉村信吉先生が作られた陸水学会に1年で何ができたかのご報告を、先生が気に入ってくださったお菓子に添えて紀子様にお送りして御霊前に供えていただいてました。紀子様からはいつも丁寧なお返事をいただいてました。
しかし昨年は年賀状が届かず、10月のご命日に出したお手紙にもお返事がなかったので、もしやご病気かと心配していたところでした。今頃は天国で、先生と仲良くスケッチされているのでしょうか。
陸水学会が目指していたのは陸雑68:269-314に掲載したことだと思いますが、今の陸水学会は別の方に向かっています。私が会長を務めている間にその流れを変えることができず、命日のご報告も忸怩たるものがありました。紀子様も逝かれた今、既存の陸水学会をどうこうではなく、吉村先生が無から立ち上げられたように、先生方が目指された陸水学を担う媒体を新たに作る道もあるのではと思いました。人生100年時代、時間はたっぷりありますから。
下の写真は西條先生が退院された日に描かれた絵です。病を克服され、まだまだ陸水学の研究ができるとの先生の思いが伝わってくるようで、「この絵が先生の絵の中で一番好きです。」とご遺族にお話したところ、譲って下さいました。解決の糸口が見えない問題が起こるたびに、西條先生にご相談していたときのように、この絵にご相談しています。紀子様が選んで先生と贈ってくださった、ゲランのアクア アレゴリア レモン フレスカをちょっと香らせて。。。

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