台所の実験施設化完成

テナガエビは汽水から淡水に生息します。ネオニコチノイド殺虫剤は淡水種より汽水種への影響が大きいのではと考え、実験してみようと4尾の抱卵メスを飼育して放卵させたところ、台所でできる規模で浮遊幼生を育てるのは難しいことがわかりました。
それで、影響を受けやすいのは幼生期ですが、まずは成体で実験してみようと、師匠の釣りに同行させていただきました。師匠のお弟子さんと某釣り協会会長さんも来られていて、お三方の釣りの邪魔にならないように湖岸を手網ですくいまくっていました。結果、スジエビかヌマエビの子供らしき動物が100尾以上捕れましたが、テナガエビはわずか3尾でした。

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師匠や同行の方々が釣ったテナガエビを分けてくださり、全部で17尾になりました。

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どちらのエビにもちょっと手狭ですが、22時現在、まだ1尾も死なずに泳ぎ回っています。これからの実験では水温上昇も起こり得るので、今日は頑張って、家庭用水槽用品を組み合わせて、温度制御と最高・最低水温の記録も自動化しました。数万円でできましたが、理化学機器を使っていたら20万円はしていたかもしれません。

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今後はまず、たくさん検体がいるスジエビorヌマエビで実験してみようと思います。スジエビは汽水でも生息できますがヌマエビは淡水種なので、塩水でも生き延びたらスジエビの可能性が高まります。全滅したら(=今日の小エビが淡水種のヌマエビだったら)、サンプル数は少なくなりますが、頂いたテナガエビでと思っています。