曝露実験開始

今日は午前にかすみがうら市水族館に行って、稚エビを同定していただきました。初めての訪問ですが、市営とは思えないほど様々な魚やエビなどが生きた状態で展示されていました。宍道湖のゴビウスでは激減したために展示できなくなったワカサギも、大きな水槽で群泳していました。

かすみがうら市水族館|茨城県かすみがうら市 湖畔の学び舎

数種類の乾燥エサを与えたところ肉食魚用のペレットの食いつきが一番よかったので、「これはスジエビかも」と期待していたのですが、対応下さった館長さん(美人のお嬢さん。よほど実力があるのでしょうね。)も「稚エビなので確実ではないですけど、尾の感じがスジエビだと思います。」とのことでした。
館長さんはとても親切な方で、水族館のバックヤードの大水槽で元気いっぱいのテナガエビや、展示用の小さめの水槽で白色化したテナガエビなどを見せてくださり、水温は私が想定していた27度でも高めではないかと指摘頂きました。霞ヶ浦のように広い所だと大丈夫ですが、水槽が狭くなるほど高温の影響が強くでるのだそうです。
水族館ではスジエビにもテナガエビのようにアカムシを与えているとのことだったので、帰宅してアカムシをあげたら、すごい勢いで食べ始めました。この子達は確実に肉食のスジエビですね。

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スジエビなら汽水にも生息できるので、汽水と淡水でどちらがネオニコチノイドの影響が強くでるかの実験ができます。早速、雨水1リットルに塩3.4gをいれた10分の1海水を作り、淡水・10分の1海水・それぞれにネオニコチノイドを0.1micro g/Lになるよう加えたものの4つのビーカーを用意し、それぞれにスジエビの子供を5尾づついれました。

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いつまでも眺めていたいのですが、昼夜はきちんとコントロールしないといけないので、灯りの影響がないよう自転車カバーで覆いました。明日の朝までは覗き見禁止。

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フィールドを宍道湖から霞ヶ浦に変更していたことでコロナ下でも順調に研究ができ、本当に良かったと思います。