犬の専門医

クリ(9歳の柴犬)は子犬の頃からアレルギー体質で、かかりつけ医でいろいろ検査してもらいましたがアレルゲンは分からず、症状がひどくなったら患部に対処、を繰り返してました。
最近、内耳の腫れが急に進んで耳道が完全にふさがってしまい、「うちでは内視鏡がないので、治療は無理です。」と、犬の内視鏡検査ができる病院を紹介されました。
そこでも「現状では内視鏡、通りません。」と、まずはステロイド剤による症状の緩和、平行して、アレルゲンになりそうなものが一切入っていないエサを1ヶ月続けて、アレルゲンが食物なのかそれ以外なのかを調べることになりました。ステロイド剤も、これまでのようにクリの好物のヨーグルトに混ぜることはできないので、アレルゲンフリーの服薬用お菓子を処方されました。下の写真の左がエサ、右がお菓子です。

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1週間目で少し耳道に隙間ができて、お薬を塗ることができました。2週間目に当たる今日は、さらに隙間が広がって中を見たところ、鼓膜も破れていたそうです。
「聞こえてないのですか?」「たぶん聞こえてません。」「でも呼んだらこちらを向くのですけど。」「犬は空気の振動や飼い主の表情で状況を理解できますから。この状態では絶対に聞こえるハズがないという犬でも、飼い主が声を掛けると反応します。」
クリは以前、父親がトイレの中で倒れた時にも、中の様子が分からないのに吠え続けて家族に知らせてくれたことがありました。やっぱり人間にはない能力で状況を判断できるのだと、改めて思いました。
気になる鼓膜ですが、腫れがひいて落ち着いたら、また再生するそうです。
今日は我慢強いクリが何度も「キャ~ン!」と泣いていたので、診察時、よほど痛かったのだと思います。帰宅しても、不機嫌な表情を崩しませんでした。
9年もの間アレルギーを治さないでいたのが、本当に申し訳なく思いました。まさか犬のお医者様も人間同様、専門が少し違うとできることがこれほど違うとは。。。

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