お昼のワイドショーで、ドコモ口座などを通じて全国11の銀行が預金を不正に引き出されていた問題が取り上げられていました。引き出しに使われたのはPayPay、LINE Payなど、7つの電子決済事業者だそうです。もはや郵貯→ドコモという問題ではありません。
まず銀行口座の情報がどうやって漏れたかですが、ひとつは、フィッシング詐欺で吸い取られた可能性があるそうです。SMSなどで銀行をかたったメールが来て、「口座が凍結されたから解除手続きをしてくささい。」と偽サイトに誘導し、口座番号や暗証番号を抜き取る方法です。
今回はそれ以外に、犯人が闇サイトから口座情報を買った可能性があるそうです。闇サイトではハッカーが銀行口座情報を売っているそうで、ハッカーは通販のサイトに入って、登録している銀行口座情報を盗み取るそうです。これを防ぐには、ネットでの支払いはクレジットカードにすること、そしてクレジットカードは、使用の度にメールで連絡が来るタイプにすることでしょう。
次にできることは、銀行を選ぶことです。ひと昔前はネット銀行はおろか、郵貯でさえ給与振り込みに選択できませんでした。それで私は茨城の地方銀行と、沖縄での調査でもATMが使える郵貯の口座を持っていますが、月2回くらいは記帳し、クレジットや各種公共料金(クレジット払いにできなかったもの)の引き落としに必要な額だけ残し、残りはネット銀行に移しています。
ネット銀行も2社使っていますが、2社とも振り込みがあったり、振り込み(=支払い)を行ったら、メールで通知が来ます。そういうサービスのない従来型銀行より、よほど安心です。振り込みも月何回かは手数料無料でできます。
今回の事件で電子決済は危ないと思ったとしたら、それは誤解です。むしろネット銀行の方がセキュリティが厳しい場合がありますので、年配の方はお子様や若い知り合いにご相談して、より安心できる銀行に変えるのも一案かもしれません。
なお、被害にあった場合、銀行側はこれまでのところ全額返金してくれているそうです。こまめに記帳し、身に覚えのない引き出しがあったら、すぐに銀行に申し出ましょう。
(追伸)
今回の事件で、被害を受けたのは銀行口座を所有する方、犯人はドコモ口座、PayPayなど電子決済サービスで被害者になりすまして口座を作っていた人ですが、その電子決済サービスのセキュリティ対策について、気になるニュースが追加されていました。SMS認証も突破されていたそうです。