在来が外来を押し返す(2020年ヒガンバナ開花報告続編)

9月20日記事で、今年のヒガンバナは例年と違うと書きました。例年はまだ暑い夏のうちに実がなるタイプのヒガンバナ(最近になって輸入されたもの、以下「外来」)が赤塚公園で咲き、お彼岸頃に在来の、実がならないヒガンバナが洞峰公園で咲きます。
ところが今年はあまりに暑かったのか、外来ヒガンバナの開花が大幅に遅れました。それだけでなく、在来ヒガンバナと同時期の9月末に、外来しかなかった赤塚公園で開花していました。
この9月末に開花したヒガンバナが外来なのか在来なのか。
自宅や洞峰公園にある在来ヒガンバナが実をつけることなく倒伏したので赤塚公園に確認に行ったところ、実が付いているものはありませんでした。つまり在来ヒガンバナが、昨年のうちに赤塚公園に来ていて、今年開花したことになります。
どうしてこんなことが起こるのか推定しかできないのですが、自宅でも球根でしか増えないシロバナヒガンバナが20m以上離れたところで生えてきたりします。球根でしか増えない在来ヒガンバナも何らかの方法で球根が移動していて、最近の猛暑で暑いときに花を出す外来が衰退する中、今年一気に勢力を拡大したのではないかと思います。
来年も猛暑だったら、赤塚公園はさらに外来が減り、在来が増えると思われます。

来年の観察が楽しみです。

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