コロナウイルス感染者の死亡率、ASEAN諸国との比較

ASEANの情報を流しているメルマガが、Wikipedia、各国の保健省庁、The New York Times 等から集めた、7月21日時点でのコロナウイルス累計感染者数、累計死者数をまとめていました。NHKの特設サイトで発表されている各国のデータと同様の数字だったので、大きな間違いはないと思われます。数字を眺めていて「あれ?」と思ったので、エクセルに移して「累計死者数/累計感染者数(%)」を計算してみました。

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やっぱり。。。の結果になりました。日本は感染者に対する死者数の割合が、ASEAN諸国と比較しても、決して低くはないのです。日本はアジアの中では医療体制が高い水準にある(なので感染しても死亡率は他国より低いハズ)と信じている人が多いでしょうから、この数字には驚くのではないでしょうか(私は頸椎椎間板ヘルニアにかかって、イギリスの医師から勧められた手術がお隣の韓国に行かないとできなかったので、全くそうは思っていませんが)。
もちろん他の国の統計値が日本と同等に正確かという疑念はありますけれど、少なくともシンガポールと比べた場合、その差は明らかです。日本の科学技術水準の劣化は相当深刻になっていると認識すべきだと、またもや思いました。

私は、個々の日本人はとても優秀だと思っています。こうなったのはひとえに教育と政治の劣化が原因であって、現状を直視し、オカミの言うことは疑ってかかる精神があれば、日本の未来はそれほど暗くならないと思います。若者には、「特に年長者の言うことは、まず疑え。」と言いたいですね(私の講義も含めて。クリティカルシンキングが身を守ります)。