温暖化時代の家庭菜園

野菜は生で食べるのが好きで、ピーマンと違って生でも甘くておいしいパプリカは家庭菜園で取れたてを味わいたいと、過去2年挑戦して惨敗してきました。2年ともネットで調べて共通する項目を抑えた育て方でした。たとえば「パプリカ 育て方」でググルとトップに来る記事が下記ですが、「高畝にする、日光には十分当てる」とあります。この通りに育てたのですが、小さい実が数個なっただけでした。

三度目の正直となる今年は、失敗するかもしれないパプリカに特等席を使うのはもったいないと、1本だけイチジクの陰に植えました。畝立てもせず、支柱立てと追肥をしただけでした。
そうしたところ、あれよあれよという間に実がつきだし、昨日、無事に初収穫。170gもありました。同じく植えて3年目で初収穫となった黄桃が150gで、中空なのに桃より思い立派な実です。

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下の写真が収穫後のパプリカです。右下にまもまく収穫できそうな2番手が、左に3番手がなっています。極めて順調です。

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日が当たるところで高畝にして育てるよう指導されているパプリカが、なぜ日陰で平植えで成功したのでしょうか。たとえばキュウリも日なたで栽培するよう指導されていますが、わが家では日陰で地這いにして、毎年同じ所に植えて全く問題無く収穫できています。ここ数年のつくばの夏の暑さと雨の少なさはパプリカやキュウリには負担が大きく、それで乾燥しにくい平植え、かつ、暑くなりにくい日陰の方が調子がよいのかもしれません。これに対してカボチャと枝豆は種から育ててみたところ、日陰より日なたの方が圧倒的に高成長でした。温暖化の影響は野菜毎に違いそうです。

これまでの知識が通用しなくなるかもしれない地球温暖化時代、家庭菜園も本やネット情報に固執せず、理系的センスでそれぞれの最適解を探すのが良さそうです。
(補足)
ニセ科学、未科学などがコロナ禍でますます増えている中、「理系的センス」って何?ですよね。私が重んじているのは、「誰かが言ったからではなく事実で判断する」「仮説を立ててその結果を合理的に解釈する」の2点です。
ちょっと長いですが、コロナ禍の今、科学的に考えるとはどういうことか下記記事が参考になると思います。