東大でさえ決定的に欠けていること

まさに今、テレ朝のニュースステーションで、つくば市から見た稲妻が放映されていました。

私は雷には、すごくセンシティブです。
いつも通電している質量分析計は東大の予算で購入したのですが、産総研に置かせてもらっています。理由はただひとつ、質量分析計が落雷などの急な停電で止まってしまうと真空が破れてしまうので、すぐに立ち上げに行かねばならないからです。
産総研は私が職員だった時から、停電があると携帯メールやPCメールなど、登録したメールに連絡を送ってくれます。
今日の落雷による瞬間停電については、こんな感じです。
21:57に第1報が入りました。
「8月30日21時47分頃、中央地区・東地区にて、瞬時電圧低下が発生しました。詳細は現在調査中です。」
私の反応:おぉ、中央地区(=私の質量分析計が設置されている地区)だ。これは出かけてチェックしないとかな?
22:32に第2報が入りました。
8月30日21時47分頃の瞬時電圧低下発生の設備状況をご連絡します。
備機器: 警報なし(異常なし)
その他: 特に異常なし
お客様問い合わせ電話: なし
私の反応:オッケ。これなら明日見に行くで大丈夫。

東大にはこういった、停電情報をメールで送るというシステムは皆無です。私が東大海洋研の学生だったときは、なので、徹夜で実験しているときに雷が鳴ったら、質量分析計を所有していた助手の先生が、深夜に駆けつけて来てました。教授の先生だったらきっと、近くに住んでいる学生に様子を見に行かせたのでしょうね。
大学って、小さなお山の大将が個人経営していて、全然合理的な運営になってないのです。
日本の科学技術の衰退は予算をかけていないからだとの意見を見ますけど、もっと根本的なマインド(=いかに合理的に運用するか)の問題だと思います。。。