フンガ・トンガーフンガ・ハアパイ火山

日本時間1月15日13時頃にトンガで噴火した海底火山は、国交省の資料によると「フンガ・トンガーフンガ・ハアパイ火山」というそうです。

https://www.mlit.go.jp/common/001459726.pdf

この噴火で気圧が急変、それによる潮位変化が日本付近で1m以上にも達し、大西洋側でも潮位変化が起こったそうです。気象庁が「これまでに例がない。」としていたことから、近代的な観測が整ってから起こった火山噴火としては、今回のが最大級だったのだと思われます。
近代的な観測以前、かつ、史実として影響が記録されている噴火はいつ、どこで起こったのだろうとネットを調べて、下記を見つけました。

1815年4月10日、インドネシアのタンボラ山が噴火したことにより世界的に気温が低下しました。この影響はWikipedia「夏のない年」にまとめられていました。

夏のない年 - Wikipedia

私はこのブログで時々「自然災害では地震より巨大噴火の方が被害が大きい」と書いていますが、改めてそう思いました。
そして日本では、このタンボラ山の噴火をはるかに凌ぐ噴火を起こした火山が、今でも活動しています。その火山が約3万年前に大噴火してできたのが姶良カルデラで(下の写真から分かりますね。鹿児島湾はカルデラなんです)、この時の噴出物は総量450-500立方キロメートルと推定されています。

先述のタンボラ山の噴火では約150立方キロメートルと推定されていますから、もし同じ規模の噴火が起こったらどんな惨事になるか、容易に想像できますね。

1815年のタンボラ山噴火 - Wikipedia

今回の異常潮位から、巨大噴火が起こったら何が起こり得るのか、まだまだ分からないことだらけであることが理解できると思います。地震の研究も大切ですけど、火山だらけのこの日本で、もっと火山の研究も行われるべきではないかと思います。噴火を止めることはできなくても、それによって何が起こり得るから、せめてもの対策として何ができるかを検討すべきと思うのです。