やっぱりなぁのゼレンスキー大統領演説

アメリカの議会では、日本の真珠湾攻撃に言及したゼレンスキー大統領。今日の国会での演説で、広島・長崎を口にしませんでした。ロシアによる核兵器使用の可能性について言及したのに、です。

核兵器について言及しながら、広島・長崎の人々の思いを裏切ってはならないと付け加えなかった理由は、ゼレンスキーという政治家にとっての「正義」も、あまたの政治家同様、方便のひとつだからでしょう。アメリカ人には真珠湾に言及して共感を得ようとしても、たかだかアジアの東端のパワーもない国の共感を得るために、アメリカがいやがる「広島・長崎」に言及するのは得策でないと判断したのでしょう。「あなた方がアジアで最初に支援してくれた」程度におだてておけばよいのです。

パレスチナの人々を殺戮したり追い出して難民にしてできたイスラエルという国に住んでいる人々の多くは、東欧から移ってきました(アシュケナジムと言われます)。ずっと中東に住んでいたユダヤ教信者もいますが、第二次世界大戦以前はソ連やポーランドなど東欧に住んでいた人達が、ユダヤ教徒だからという理由だけで、パレスチナにずっと住んでいた人々を追い出し占拠する権利があるハズないでしょう。日本のキリスト教徒がバチカンの一部を乗っとるようなものです。ロシアが隣国に侵入して殺戮し難民を出すのが非人道的ならば、イスラエルという国も非人道的な国家です。

イスラエルが今なおパレスチナ難民を殺傷し、侵攻範囲を拡大していることには何も言わないのに、ロシアがウクライナでやっていることについて、やれ国際法違反だ、やれ非人道的だと結束している国々は、日本も含めてロシア同様、プロパガンダに染まっているように私には思えます(少なくとも、公平な態度ではありません)。