5月上旬に手賀沼の西半分を視察する機会があったのですが、ヒメガマ群落が見当たりませんでした。手賀沼の保全に取り組んでいる市民団体も、ヒメガマやマコモが激減していると指摘していました。
牛久沼でもガマが減っているとの情報があり、特に2020年から目立っているとのこと。ヨシも減っているそうです。
そんな中、霞ヶ浦鎌田川河口付近の1990年時点での抽水植物群落を調べた報告を見つけました。
https://www.pref.ibaraki.jp/nourinsuisan/naisuishi/bullechin/documents/bull2707_1.pdf
この頃はヨシよりヒメガマの方が多く分布していたようです。私が記憶する限り、霞ヶ浦湖岸でまとまったヒメガマ群落を見た記憶はほとんど無く、抽水植物の大部分はヨシだと思っていました。
それで昨日、学生さんの調査で霞ヶ浦1周を行った際にヒメガマ群落があるか確認してみました。
今の時期は下の写真のように昨年の枯死体が残っているので、ヨシ群落かヒメガマ群落か判別することができます。
結果、ヒメガマ群落を見つけることはできませんでした。全行程が湖岸沿いではなかったので見落としはあるかと思いますが、霞ヶ浦ではかなり早い時期にヒメガマ群落が激減したのではないかと思われます。
だとしたらいつから、何が原因で減ったのでしょう?
一方で、牛久沼や手賀沼では消滅したハス群落は、一部で今も広がっていました。霞ヶ浦のハスはハス田から入ったものと思われ、ハス田では除草剤をほとんど使用しません。牛久沼や手賀沼でのハス消滅原因は、除草剤の可能性がありそうです。