学生実習

今日の実習では「保全生態学研究 14 : 13-24 (2009)」を題材に使いました。この論文で主張している内容を根拠に、霞ヶ浦では「緊急事態」としてアセスメントも行われず、大々的に消波堤が造られアサザが植栽されました。
課題は以下です。

4つの班に分かれて議論してもらったのですが、どの班も「サンプリングが偏っている」「花型の確認さえしていない」と、この論文のペテンぶりを見抜いてました。この論文を受理した査読者達は大いに恥じるべきでしょう。
学生も「日本の保全生態学というのは、少なくとも水圏については、こんな論文を受理してしまうレベル」と納得したようでした。
ディスカッション後、こういった事態がなぜ欧米では起こらないのか下記論文を使って説明しました。

私は日本の生態学者とは距離を置いていますが(もちろん日本の生態学者の中にもマトモな人はいます。著名な人ほど、ど~しようもない)、欧米の生態学者と議論するのは楽しいです。