握力が弱いと BMI が 4 年間で 5%ずつ増加すると腰痛の発症リスクが 17%高くなり、握力の強い集団では有意な差は見られないことが分かったそうです。
なぜ握力が強いと有意差が無かったのか?
指を握るために使う筋肉は非常に細い筋肉ばかりなので、「筋トレ」を行っても効果は出にくいです。一方、全身の大きな筋肉を継続して動かすと、体内で筋肉を合成する物質が作られます。それが血液にのって全身に運ばれ、指を握る筋肉も増加させます。つまり握力は全身の筋肉量の指標なのです。
ということは、冒頭の研究結果は「もともと筋肉が多い人は、多少太っても腰痛になりにくい。」ということを示していると解釈できます。
高齢になってから筋肉をつけるのは難しいと思います。まだ若いうちから筋肉量を増やしておくのが、高齢になってからの腰痛を防ぐことにつながりそうです。