ネオニコに替わるかもしれない新しい殺虫剤

味の素の研究グループが「RNA干渉を利用したRNA農薬」の量産系を確立したそうです。同社はRNA農薬の事業化に当たり、農薬を製造・販売する企業との提携を模索していると報道されていました。

RNA農薬の有効性が実験レベルで確認されプレスレリースされたのが2020年9月。

わずか2年半で量産化のメドがつくって、すごいスピードですね。
ネオニコチノイド系殺虫剤は、昆虫には影響するが他の動物への影響は小さいとして世界中に広まりました。その後、益虫(ミツバチなど)にも影響が大きいこと、昆虫が含まれる節足動物にも影響が大きいこと(動物プランクトン、甲殻類など)が分かり、欧米では使用を禁止したり限定するのが主流です。特にEUでは人の脳への影響も考慮されました。

RNA農薬は原理的に、種特異性が高いと思われます。それでも安全性を常に確認しつつ、生態系に極めて深刻な影響を与えるネオニコチノイドを市場から駆逐してもらいたいと思います。