昨夜、たまった郵便を開封しながらBGMにテレビをつけたら、「もしも富士山が噴火したら?」とのシミュレーションがドラマ仕立てで紹介されていました。
「停電・断水・交通機関ストップ!スーパーからものがなくなる」は間違いではありませんし、その危険性を考えたことがない視聴者への啓蒙の意味は認めますが、この程度で済むと思わせるのは危険です。
今はほとんどの人が知らないようですが、広島では原爆投下からわずか1ヶ月後に超大型台風の被害にあっていました。
私はこの「空白の天気図」を20代前半に読んで、人災・天災はそれぞれ単独で起こるとは限らないと肝に銘じました。
たとえば富士山噴火が猛暑の夏に起こったら、冷蔵庫の中身はあっという間に腐り、タワマンの住民は最低限の水も飲めない事態に陥るのかもしれないのです。
かつ、そこへ台風か地震が襲ったら?
「そんなこと考えてもやりようがない。」と思うかもしれませんが、やりようはあります。それに気づくだけの十分な地学の知見が、日本人の大部分に教育されていないだけだと思っています。
番組で石破茂氏が「防災省が必要」と発言していましたが、防災に必要な地学の素養をもった人があまりに少ない日本では、実効性が乏しいだろうと思いました。