本日の土壌動物実習、助教さんのヘルプもあり無事終了しました。
写真は幅1m以内、長さ5m以内での4グループの採取地点です。
極めて近い土壌を移植ゴテで採取してもらったのに、得られた動物は思っていた通り大きくばらつきました。
物心ついた頃からアリを透明ケースで育てて巣の様子を観察したり、両親の実家が長良川河口域近くで子供の頃から「足でシジミを掴んで採取」という漁獲をしていたり、高校の部活ではツルグレン装置を使って土壌動物を分類したりなどしていた為か、土壌や堆積物の動物はずっと身近な生き物でした。なので私にとって水底に生きる「底生動物(ベントス)」と呼ばれる動物も土壌動物もあまり差はありませんでした。実際、メイオベントスと小型湿性土壌動物の主な分類群はほぼ重なると思います。
そういった共通性がある中で、極めて近い所で上記のように細部は大きく異なるというヘテロなのが堆積物であり土壌です。そのヘテロさ故に、たとえば水の物性を専門とする研究者の方が、堆積物の物性を専門とする研究者の方が圧倒的多数だと思います。だからこそヘテロなベントスは面白いと思って、宍道湖では卒論からやってきたマクロベントスに加えて、メイオベントスも国際誌筆頭論文にしました(根は不器用ですが、好きな事なら細かいことでもやっちゃいますので)。
今日、採ってもらった土壌は乾性も湿性も初めての学生さんでも何かは観察できることを事前に確認していた地点のもので、陸域・海域どちらの学生さんにも伝わったのではないかと自己満足できました。上記「ヘテロなものこそ面白い!」も伝わったかな?