昨日のNHK「うまい!」で紹介されたのは、網走湖のシジミ。
「通常サイズの倍以上!」とありますが、シジミ漁獲量日本一は宍道湖なので、宍道
湖シジミの倍以上、ということでしょうか。
「かつて減少を続けた資源も地域を挙げての取り組みで驚きのV字回復!」とありますが、主な減少原因は低塩分化だったようです。
宍道湖では気候変動により、アオコが発生しやすくなると予測されています。
5-4 気候変動による宍道湖・中海の水質等への影響調査|中国・四国地域|各事業の成果報告|地域適応コンソーシアム事業|気候変動適応情報プラットフォーム
宍道湖をより高塩分の中海とつないでいる大橋川の拡幅工事について、「将来的に宍道湖ではアオコによって漁獲量が減る可能性があるのだから、塩分が入りやすいように拡幅して、塩分制御できるような堰を設けるべきだ。」と関係者に言い続けましたが、対応いただけませんでした。今は線状降水帯による豪雨の危険性も増していて、一気に流入する水田農薬によって、辛うじて漁獲できているシラウオもワカサギやウナギのように壊滅的に減るかもしれません。
網走湖は宍道湖と同じくらいの塩分ですが、ワカサギは漁獲できているようです。
網走湖は北海道にあるので集水域に水田は無いか少なく、ネオニコチノイドのような水田用殺虫剤がまかれないからではないかと思っていました(宍道湖ではネオニコがまかれた1993年の翌年に激減しました)。
「うまい!」を見て、それだけではないことが分かりました。網走湖では農家が無農薬を進めているというのです。
さらには、私が宍道湖で提案していた堰を建設して、塩分調節もしていたのでした。
こうやって回復した網走湖産シジミは、その大きさから味噌汁以外にもクラムチャウダーなど、若者が作りたいと思うようなレシピの材料にもなります。またシジミに何かあってもワカサギなど他の水産物で凌ぐこともできます。
網走湖でできたことがなぜ宍道湖でできないのかと、改めて残念に思いました。