庭で勝手に生えてきた白百合が数日前に開花しました。
気がつけば、犬の散歩コースでもあちこちで開花していました。
いずれも花に縞がないのでシンテッポウユリと思われます。自宅のも散歩で見かけるのも、香りはありません。
シンテッポウユリは「外来種」のタカサゴユリと「在来種」のテッポウユリの交雑種で、生態系への悪影響があるからと駆除する場合もあるようです。
過去にはタカサゴユリも同様に、駆除すべきとの意見がネットにありました。自宅では2015年に初めて開花し翌年には1株で6つも花が咲くほど育ちましたが、以後は出てきませんでした。
NHK「趣味の園芸」の書き込みでは、そもそもタカサゴユリとテッポウユリは同じ種類なので、シンテッポウユリが交雑種というのはおかしいと指摘しています。
種から発芽して1年で咲くので、香りがよいものが育種されているとも書かれています。これについてはWikipediaの「テッポウユリ」にシンテッポウユリという項目があり、「園芸用にテッポウユリとタカサゴユリがかけ合わされた」と書かれていたので、業者さんが栽培しているのはほぼ間違いないと思われます。
自宅のシンテッポウユリはアスファルトから生えてきました。透水性なのでアスファルトの下に水分はあるとは思いますが、アスファルトの隙間からよく根を伸ばしたと思います。
庭では園芸品種のユリを数種類、日当たりが良い地面に植えていますが、条件がアスファルトほど過酷ではないそういった場所からは、シンテッポウユリは生えていません。タカサゴユリも侵入することなく自宅からは消えました。シンテッポウユリが増えすぎて在来種を脅かす可能性が本当にあるのか、見極める必要があるように思います。在来・外来という概念も微妙です。2008年からヒガンバナの開花時期を記録していて、2010年に実がなるヒガンバナが中国から輸入され日本で拡散していることに気づきました。
この時には「外来ヒガンバナが在来を駆逐する」という声は一切ありませんでした。種で増える方が球根だけより拡散するだろうと、以後も実の有無で観察を続けましたが、在来と外来は共存しています。
シンテッポウユリについては、当面は趣味の園芸にあった意見のように、栽培して楽しむのもアリではないかと思います(実際、業者さんは栽培しているのですし)。