島根原発は県庁所在地の松江市から10km圏内にあります。
本年1月1日に発生した能登半島地震では、運転停止中だった志賀原発でトラブルが発生しました。
もしこのとき重大事故に至っていたら、避難できなかった地区があると指摘されています。
上記記事では、
「重大事故時の住民避難の在り方を定めた規制委の原子力災害対策指針(防災指針)によると、原発から5キロ圏内の住民を優先的に避難させ、5~30キロ圏には自宅や避難所への屋内退避を指示。状況に応じて段階的に避難させることを基本にしている。」
と紹介しています。
松江市の北方10km圏内には、Sランク(30年以内の地震発生確率が3%以上)である宍道断層があります。能登半島地震では震源から100km離れた河北潟周辺(内灘町など)で甚大な液状化被害があり、道路が寸断、多くの建物が全壊・半壊しました。
松江市の多くが江戸時代には潟の一部だったので、地震により液状化が大きいと松江市は予測しています。しかしその予測を受けての結論が、
「液状化については、直接的に人命被害につながらないのが実態であり、被害を予測することはできないことなどから、規制の強化や対策の義務づけなどが困難となっています。また、近年、松江圏で起きた最大の地震である鳥取県西部地震(平成12(2000)年10 月6日)では、中海沿岸の一部で液状化の被害が発生しましたが、その他の市域ではほとんど被害は発生していません。こうしたことから、本指針では災害リスクの分析対象から外すこととします。」
でした。
https://www.city.matsue.lg.jp/material/files/group/91/76802746.pdf
NHK松江支局が建っているあたりは「液状化リスクが極めて高い」とされている所ですが、下記のように能登半島地震の現場を、まるで他人事のように報道していました。
こういったマスコミのレベルの低さも、松江市住民がリスクを認識できない一因だと思います。
日本で一番危ない原発のひとつとして言われているのが、南海トラフ地震の影響が大きいとされる、浜名湖の東側にある浜岡原発です。島根原発が危ないと指摘しているネット記事はあまり見ませんが、個人的には、県庁機能が停止する危険大の島根原発がワーストだと思っています。