ネオニコチノイドが人間にどのような影響を及ぼすか、医師の立場から豊富な実例をあげて紹介しています。
例えば下記の例。ゾッとしませんか?
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青山医師がネオニコチノイド中毒と近時記憶障害の関係に最初に気づいたのは、ある30代男性の例によってである。自宅のシロアリ駆除後にうつ状態となったが、投薬により小康を得ていた。ところが、ペットボトル入り緑茶を毎日600mLずつ飲み始めて2ヶ月後、うつ状態が悪化するとともに、外出先から帰宅する際に自宅への道順がわからなくなった。脳の画像所見は問題なく、音に対する脳波の反応に遅延はなく(通常、有機リン中毒では遅くなる)、光に対する瞳孔の反応から、交感神経と副交感神経両方の機能不全が疑われた。
自律神経機能には、ニコチン受容体が重要な役割を担っている。この男性は、茶飲料の摂取をやめることで症状は約2ヶ月で消失し、社会復帰した。認知症や有機リン中毒と異なり、後遺障害はみられなかった。