世界各国がどの農薬を禁止しているかPesticide Action Network (PAN) がまとめたリストが公表されていました。
PAN International Consolidated List of Banned Pesticides | PAN International
120を超える国が禁止している農薬の中で、日本はエチレンオキシドは禁止していません。
4,6-ジニトロ-o-クレゾールと1,2-ジブロモエタンは、上記データでは日本は禁止していないことになっていますが、前者はは1976年、後者は1990年に農薬登録失効になっています。このデータを作成したPANに日本の団体は協力していないようなので、確認が不十分だったのかもしれません。
問題は1,2-ジクロロエタンです。こんな危険なものを使っているとしたら問題だと思って検索したところ、農薬としての登録は見つかりませんでした。ただし、2023年3月の農水省の会議(農業資材審議会農薬分科会農薬原体部会)で、除草剤メトブロムロンの製造工程で不純物として混入してしまうことを容認する内容が記載されていました。
https://www.maff.go.jp/j/council/sizai/attach/pdf/index-101.pdf
この議事録では発言内容を○○とぼかしていて結論がよく分からなかったのですが、別資料によると、
「農薬原体中の1,2-ジクロロエタンの最大許容濃度は、GHS における変異原性物質及び発がん性物質の最大許容濃度1 g/kg 未満とすることが妥当であると判断した。農薬の製造に用いられる農薬原体の組成分析の結果に基づく1,2-ジクロロエタンの含有濃度の上限値は0.2 g/kg であった。以上のことから、1,2-ジクロロエタンは考慮すべき不純物として、農薬の製造に用いられる農薬原体中の含有濃度の上限値を0.2 g/kg と設定することが妥当であると判断した。」
となったようです。
https://www.maff.go.jp/j/council/sizai/nouyaku/attach/pdf/36-13.pdf
水道水中にはネオニコ以外の農薬も混入しているのですが、こうなるとジクロロエタンといった農薬以外の化学物質も混入しているかもしれないです。恐ろしいことです。。