6日に起きたヘリコプター事故、一報を聞いたときからモヤモヤ感がありました。医師と患者2名の3名が死亡し、機長・整備士、看護師は生存。何が生死を分けたのか?
今日掲載されたNHKの下記記事で時系列が書かれていて、モヤモヤ感の原因が分かりました。3名が亡くなったのは、会社の過失ではないか?
13:47 運行管理担当者がヘリの航跡が動かなくなったことを確認。本来はこの時点で海上保安庁に「緯度○○、軽度○○付近でヘリの航跡が消えました」と通報すべきだったのでは?
14:15 病院到着予定時刻にヘリが到着せず。
14:50 海上保安庁にヘリが消息不明との情報が入る。患者を待っていた病院からの通報か、あるいは病院から会社に問い合わせがあって、ようやく会社が通報したのでしょう。ヘリの航跡が動かなくなってから1時間が経過していました。
17:05 海上保安庁の巡視船が転覆して浮いているヘリを見つけ、「周辺」で3人を救助。恐らく3人は救命具をつけて浮いていたのだと思われます。
そして19時までに新たに3名を救助とありますが、これが亡くなった3名だったのでしょう。
機体周辺に浮いていた3名が航跡が消えた13:47から約3時間経っても生きて救助されているので、もし13:47に会社が海上保安庁に通報し、すぐに救助に向かってもらっていたら、6名全員が生きていた可能性が高いと思います。
NHK記事の下の方で専門家が「機長が緊急事態を宣言して機体の場所を知らせていれば速やかな救難活動につながったのではないか?」と指摘していますが、同じことが航跡を確認していた運行管理担当者にも言えるのではないでしょうか。
こういった場合に運行管理担当者が速やかに報告をするよう国が指導していないのだとすれば、すぐに改めるべきです。
3年前の4月、知床遊覧船沈没事故が発生、26名が死亡・行方不明となりました。この事故を受けて旅客船事業に対する国の監督が強化され、海上保安庁が救助体制を強化されました。
今回のヘリ事故の速報を聞いたときからモヤモヤしていたのは、知床の事故に似ていると直感したからだと思います。