Nature Sustainability誌に、日本を対象にした下記の論文が掲載されました。
Biodiversity change under human depopulation in Japan(日本における人口減少下での生物多様性の変化)
「結果」の最初の文章を意訳すると、「日本では人口変動とは無関係に生物多様性の減少が続いており、唯一、人口が安定している地域においてのみ多様度も安定している」です。
この原因として私は、「人口の流出が比較的少ない市街地では、農村部や周辺部ほど農薬をまかない為ではないか?」と思いました。
6月3日記事で紹介したように、つくば市中心部から一歩外れると、畦に草1本残らないほど除草剤がまかれます。
所属するニホンミツバチのサークルでも、昨年からミツバチの確保が難しくなり、今年は昨年よりさらに悪化していました。「ウチは過去最大の3群確保しました!」とは申し訳なくて言えない感じでした。
自宅は駅から徒歩で20分かからない位置にあります。ウチの近所では桜の木の洞にニホンミツバチが自然入居しています。
さらには、駅近くのホテルではテラスにセイヨウミツバチの巣箱を置き、ハチミツをゲットしているそうです。
なぜ、つくばの市街地でミツバチが生きていけるのか?ヒントは下記、銀座ミツバチの文章にあると思います。
「地方自治体では、農家を営んでいる事業者が多い。安心・安全な野菜を育てるために、農薬は必須です。でも、ハチミツは農薬の影響をダイレクトに受けるのです。それに、野山に生えている木々は、杉やヒノキばかりで、蜜源にはなりません。ところが東京のど真ん中には、農薬を必要とする植物はない。街路樹は杉やヒノキではなく、花をつける木々ばかり。ここまで養蜂に適した環境は、そうありませんよ。」
自宅で2022年4月から2023年5月まで設置した巣箱のハチミツについて、花粉のDNA分析をしてもらったところ、多かった順でシイ属、ユリノキ、コナラ属でした。街路樹や公園の樹木なので、農薬はまかれません。
気になるのは、ところどころある空き地で、持ち主が除草剤をまくようになったことです。つくば市中心部の成り立ちから、少し外れたところにいる農家さんが地主だと思われます。畦でまくように農協に指導されてるので、環境への影響まで考えが及んでいないのではないかと思いました。
(追伸)
「安心・安全な野菜を育てるために、農薬は必須です。」は同意できかねます。。