居合道一級、合格

定年時は忙しさの余り燃え尽き症候群になるそうなので、定年後にやりたいことは前倒しに始めようと、2024年1月から居合を習い始めました。型を5本覚え審査に通れば一級を頂け、私の後に入った方々が数ヶ月で昇段するのに、私は最初の1本目どころか刀の抜き差しさえ思うようにできません。いくら不器用な私でもさすがにおかしいと思っていたところ、7月に脳脊髄液減少症の主治医の髙橋先生から、2025年3月に都内で学会があるので参加しないかとメールをいただきました。
これをきっかけに「もしかしたら再発したかもしれません。」とお伝えしたところ診察いただけることになり、9月5日に受診。MRI画像では症状が見当たらなかったのですが、「念のため生理食塩水を少し早めに点滴してみましょう。」となりました。
効果覿面、初めてブラッドパッチを受けた時のように、点滴とともに視野が鮮明になりました。倦怠感も消失し、階段を軽やかに登れるようになりました。
しかし効果は長続きせず、10月3日に再受診。この日も高速点滴で効果があったことから「再発の可能性大」となりました。過去に3度もブラッドパッチを受けていることから、今回は生理食塩水を使う生食パッチを11月2日に受けました。1週間安静してから居合の稽古に出たところ刀の抜き差しができるようになり、12月から2月末迄の3ヶ月で5本目まで覚えることができました。
以上の経緯を2025年3月の学会で発表しました。私以外にも患者さんによる発表があり、また医師でも会員でなくても参加できる枠が50名分設けられていました。篠永先生がこの病気の様態を報告後も医学界が認めようとしなかった頃から、常に患者に寄り添ってくださってきた先生方が開催する、この学会ならではと思いました。

4月には師匠から「次の昇段試験(9月)、受けてみたら?」と言ってもらえて、昨日がその昇段試験でした。
合格しました!

髙橋先生はじめ、これまで支えて下さってきた多くの先生方に改めて感謝申し上げます。
生食パッチ前はなぜ刀の抜き差しさえできなかったかですが、症状が出ているときには、右手の小指が意識しないと下の写真のように反れていました。刀を握るときには反れないように無意識に集中していて、他の動きがおろそかになっていたのだと思います。

私のように、60歳を過ぎた高齢で脳脊髄液減少症を発症・再発する人は少なくないと思います。この病気かもしれないと思ったらお願いできる医院を探して、生理食塩水の高速点滴で症状が緩和するか確認するとよいのではと思います。発症していても落ち込まず、高齢になってからでも生食パッチで一時的にせよ回復する例もあると、前向きに考えていただければと思います。
なお「一時的」と書きましたが、私の場合は現時点で11ヶ月近く回復状態が続いています。刀をうまく振れなくなったら、再発を疑うことにしています。