修士2年の学生さん、海外登山に出発

修士2年の学生さんから、明後日から約1ヶ月、「中国への登山遠征の為長期不在となることをご報告させて頂きます。」とのメールが先ほど届きました。
長年の目標だった海外の、しかも5000m未踏峰ということで、修論研究をこの時期に1ヶ月放り出すことに理解は難しいと思うがよろしく、とのこと。
いえいえ、決して「理解は難しく」ありません。私の周りには、学生時代に研究そっちのけでペルーの未踏峰を登られた方がいました。そのまんま歳を取られたらしく、50歳記念に世界最大標高の湖沼の踏査を企画し、冗談だと思っていたら本当に行ってしまいました。とある共同作業が続いていたので、1ヶ月の不在中、私に何も迷惑がかからなかったとは決して言えませんでしたけど、まあそんなもんかな、と。
この学生さんは降雨時に流出した水が河川水質にどのような影響を与えるかをテーマにしていて、台風が来る!となると喜び勇んで調査に出ていき、1時間ごとに採水なんてことをやってしまうのですが、こういう仕事をするだけの気力・体力の源は、「5000mの未踏峰に行きたい!」という情熱と共通するところがあるように思います。
それだけに、登山にしろフィールドワークにせよ、何かあったら無理せずに引き返す勇気を、常に持っていてほしいと思います。