アサザ基金の欺瞞

水草は基本的に繁殖力が強い

日本の川や湖といった水辺は、近年の水害を思うまでもなく、非常に撹乱が大きい環境です。こういった撹乱が大きいところに生える水草類は、短期間に成長・繁殖する、生態学の概念でr戦略をとる種類が多いです。NHK趣味の園芸でビオトープを取り上げた記事で…

残念な「れいわ新撰組」

私は原発、辺野古、拉致問題に関心を持っていて、このブログでも原発や辺野古基地化について反対の立場を表明してきました。拉致問題は国の責任放棄としか思えず、蓮池透氏の著書「拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々」などを読んでました。…

お花見できるほどのアサザ群落はいずれ霞ヶ浦から消える

霞ヶ浦は、本来、お花見ができるほどのアサザ群落が永続する地形ではありません。8月14日記事で説明したように、麻生の群落も船溜まりにより本来の強い波の影響が弱くなったから定着したのです。粗朶消波堤を造り波を弱くした植栽地も、数年はお花見ができる…

水面が葉で覆われても酸欠しないと妄信する生態学者

昨日の記事で紹介したように、地元住民が大反対していたアサザ保全事業をアセスメントもせずに国交省が断行できたのは、某生態学者とその師匠が全く科学的根拠もないまま「霞ヶ浦で緊急対策をしなければ日本のアサザは絶滅する」と主張したからでした。公共…

御用学者

このブログの「アサザ基金の欺瞞」をクリックすると、一番下に鷲谷いずみ氏を批判した記事があります。私は当初、弟子の某氏は鷲谷氏の言いなりになっているのだと好意的に解釈していました。それである時某氏に、「なぜ霞ヶ浦で環境を改変してまでアサザを…

この生態学者が霞ヶ浦の生態系を破壊した

霞ヶ浦でしかアサザは実生ができないとか、水位操作によってアサザが衰退したなどと、いい加減な論文を書いて霞ヶ浦の湖岸生態系を破壊した生態学者が、「『アサザ』で検索してここ数日の話題が少し見えた。一番驚いたのは『もともと霞ヶ浦には無かったんで…

アサザ霞ヶ浦で拡大中

10月11日の調査で、少なくとも2年前には認められなかったアサザ群落が広がっているのを発見しました。しかも、霞ヶ浦のアサザの遺伝子を網羅的に報告した既報(上杉ら、2009)にはない、等花柱花でした。 アサザは海外では侵略的外来種として様々な弊害をも…

アサザ基金によって環境破壊された霞ヶ浦湖岸

アサザ基金がホームページなどで「自然が再生した」と宣伝していた霞ヶ浦境島地区です。ここは見事な砂浜が広がっていたのですが、客土と粗朶消波堤の造成が行われました。 その結果、外来種がはびこることになりました。下の写真は2010年10月の境島地区です…

アサザ基金のデタラメ環境教育

秋田県のホームページに「霞ヶ浦アサザプロジェクト出前授業イン・ハチロウキッズ 秋田県昭和町立大久保小学校における総合的な学習(環境学習)」が紹介されていました。 http://www.pref.akita.lg.jp/www/contents/1132105914938/index.htmlこの飯島氏の話…

湖の放射線汚染の防止は陸上の除線から〜アサザ基金の奇妙な主張

昨日は手賀沼親水広場で会議がありました。敷地では芝生の除線作業が行われていました。 環境省の湖心堆積物調査では、1kg乾泥あたり放射性セシウム濃度が霞ヶ浦で178ベクレルであったのに対し、牛久沼は1170ベクレル、手賀沼は上流川中央で7600ベクレル、下…

アサザ基金に関する学会での議論

9月11日と14日の記事で、NPO法人アサザ基金の問題点を水環境学会シンポジウムで報告したことをご紹介しました。そのシンポジウム全体の報告が、水環境学会誌12月号に掲載されました。下記からダウンロードできます。 水環境学会誌シンポジウム報告.pdf NPO法…

アサザ植栽、その根拠の怪しさ

霞ヶ浦のアサザ調査に行ってきました。 下の写真はアサザ基金が現在でも植栽をしている霞ヶ浦西浦の一画です。ここではアサザが過去に生えていた記録がないそうです。アサザ基金は「系統保存した株しか植えていない」とホームページに書いているのですが、も…

サンデー毎日の報道について

「サンデー毎日」(平成24年7月15日号)は「東大教授が東大話法で“大暴走”」と題した記事を掲載しました。安富東大教授と飯島アサザ基金代表理事が、この記事を根拠に私を批判しています。ですので、この記事が事実無根であれば、彼らの批判は根拠を失うこと…

本当に霞ヶ浦流域のアサザを保全したいのなら(2)

23日は琵琶湖で10年以上確認されているアサザを見に行きました。私のこれまでの記事を読んでおられる方ならおわかりのように、当然ながら、波あたりが強い琵琶湖の中ではなく、流入する水路に生えていました。 ちょうど通りかかった農家の方に聞いたところ、…

本当に霞ヶ浦流域のアサザを保全したいのなら

関西で10年以上繁茂しているアサザ生息地を見てきました。 下の写真は大阪府の都市河川にある群落です。 これは和歌山県の住宅地前の水路です。水深は10cm未満、排水口の前。それでも10年以上アサザ群落があります。 そしてこちらは、京都府の、最近アサザが…

アサザ基金の「サンデー毎日の報道について」

Googleで「アサザ基金批判」で検索すると、「サンデー毎日の報道について」というアサザ基金の文書が上位にヒットします。この文書はアサザ基金の問題を浮き彫りにしています。 「サンデー毎日の報道について」1ページ8行目には「同氏(=私)が行って来た…

義務教育を濫用するアサザ基金の詐欺行為

霞ヶ浦では昭和55年以降、COD(赤線)で示される水質は悪化していません。下水道(緑の線)が普及することで、人口(青線)が増えても湖に流入する負荷が増えていない為です。 しかし今年度、全国100万人の中学生に配られる地図帳には、アサザには水質浄化機…

アサザ基金の欺瞞

「欺瞞」とは、あざむくこと、だますことです。 NPO法人アサザ基金のホームページに書かれていることは、単なる見解の相違を越えて、欺瞞が多々見られます。 このブログでは折に触れてその欺瞞を指摘してきましたが、複数のカテゴリーに分かれていること、日…

アサザプロジェクトは私人の営利活動に過ぎません

アサザプロジェクトによるアサザ植栽事業は、霞ヶ浦と子供達を営利目的で食い物にしているに過ぎません。なのに「環境再生運動」との誤解が蔓延していることから、アサザプロジェクトはこれまで経験した中で最も悪質な環境破壊活動とみなしています。 以下が…

宍塚大池の豊かな自然とアサザプロジェクト

今朝のNHK総合「さわやか自然百景」で、霞ヶ浦流域にある宍塚大池が紹介されていました。再放送は水曜午前11:05〜11:19とありました。 取材日記に「夏、虫網を持って走り回る子どもや、しきりと小川をのぞき込む子どもたちの姿を見ると、タイムスリップをし…

アサザ植栽事業による霞ヶ浦の自然環境攪乱

写真は麻生のアサザ群落にハスが入り込んでいる様子です。 ここはもともと自然群落がずっとあったので保全対策などする必要はなかったと思うのですが、他の地区同様、沖合に消波堤を造りました。これによりハスが定着する「泥がたまりやすい環境」ができまし…

アサザがもたらす酸欠

今日は2度目の霞ヶ浦堆積物調査に出かけました。ついでなので、溶存酸素濃度も測定しました。 写真は霞ヶ浦の境島地区にある、NPO法人アサザ基金がアサザの植栽を行っているところです。 私はかねてより、科学的な常識として、閉鎖的にした水域の表面を浮葉…

自然科学からは不可思議なアサザ基金の主張

アサザ基金のホームページを久しぶりに見たら、 活動紹介>湖岸の自然再生 で、湖沼環境を専門とする私には不可解な主張が掲示されていました(9月2日現在)。 http://www.kasumigaura.net/asaza/03activity/01lake/01sizen/index.html 以下、「」がホームペ…

75000アールもあった霞ヶ浦の沈水植物

水草は下図(「里湖モク採り物語」、図2)のように大きく3つの型に分類されます。 霞ヶ浦では1972年から1978年の間に、沈水植物が半減しました(下図(注)。「里湖モク採り物語、図22を改変)。このとき、アサザなどの浮葉植物は、逆に倍増しています。後…

アサザ基金が説く「逆水門柔軟運用」の怪

島根県の宍道湖は、日本でも最も内水面(湖沼や川など)漁業が盛んなところです。面積は79平方キロメートル。汽水なので淡水魚、海産魚、回遊魚と多種類の魚が捕れます。漁獲対象魚種はワカサギ、アユ、シラウオ、コイ、フナ、ウグイ、ウナギ、ハゼ、ボラ、…

それぞれの科学?

久々にWikipediaで「アサザ基金」を検索したら、同基金の広告のような文章になっていました。 Wikipediaについては、時々「内分泌攪乱物質」も見ています。英語も読める方は、英語と日本語で解釈に正反対の場合もあることが読み取れて面白いと思います。 要…

土木学会誌2010年12月号のアサザ基金代表インタビュー

土木学会誌2010年12月号に「NPO法人アサザ基金代表理事 飯島博さんに伺いました」というインタビュー記事がありました。 - ゴミを拾ってくださいとか、水の汚れを調べるというのは現状維持の発想です。これでは展望がありませんし、未来が描けません。しかし…

昔の霞ヶ浦にアサザは無かった(2)

昨日の記事は霞ヶ浦の北東の地区で聞き取ったもので、アサザは霞ヶ浦のものではないと思っておられました。一方、南西にお住まいの方は「たくさん咲いていた」と言われます。どこに? 下の写真で一面に広がっているのがアサザです。場所は昨日紹介したインタ…

昔の霞ヶ浦にアサザは無かった(1)

アサザ基金が小学生にアサザを植えさせている地区の近くに、昔の湖岸を復活させたいと、手弁当で活動している「かいつむりの会」が手入れしている浜があります。 「自然再生」しているとされるアサザ植栽地 この「かいつむりの会」にインタビューしてきまし…

市民型公共事業は誤りにどう対処するか?

アサザ基金のホームページに、植生帯復元前後の写真が掲載されています。 アサザ基金のホームページより、「植生帯復元後」とされる画像 「植生帯復元後」の写真は、背景の丘の様子から境島地区という所です。 同ホームページで「市民の声が国を動かす 〜植…