陸水学・水環境

ハスが消えた牛久沼

牛久沼の視察に行きました。かつては下の写真の中央の岬状に見えるところまでハスが広がっていたそうですが、昨年は消滅状態だったそうです。 牛久沼ではハスだけでなく、ヨシやガマなども少しづつ減っているのが気がかりだそうです。下の写真は農業排水が流…

保全生態学者に破壊された霞ヶ浦湖岸生態系

月曜にまとまった雨が降ったので、昨日火曜日、霞ヶ浦に降雨後の採水に行ってきました。消波堤がないところは波あたりが強く、砂浜に植物はほとんど生えていません。大きな湖は風による波が高くなるので、海と同様、浅場に植物は生えにくいのが自然なのです…

消波効果

降雨翌日の採水に行ってきました。流入河川の清明川では、前回よりも鮒釣りの方が増えていました(川岸に車が3台停まっています)。 霞ヶ浦は風が強かったので白波が立っていましたが、消波堤があるので岸近くは穏やかです。霞ヶ浦は、波あたりが強いと流さ…

ともに考えたい水辺の未来

昨日25日に「つり人」4月号が発売されました。163ページに、「脱『ネオニコ』の可能性を探る。(後編)ネオニコに頼らない農業。ともに考えたい水辺の未来」が掲載されています。 豊岡市で行われている、ネオニコチノイドを使わない米作り「コウノトリ育む農…

新型コロナワクチンになぜ不安を感じるのか?

新型コロナワクチンの接種が始まりました。接種後にじんましんや手足があがらないなどの副反応が報告された一方で、めまいや過呼吸などの症状が出た事例もあったそうです。これは不安やストレスが要因となった「予防接種ストレス関連反応」と呼ばれているも…

モダンテクノロジー

鳥獣戯画のフィギュアが届きました。以来、仕事に疲れるとか、意味不明の対応をされるとか、ちょっと心を落ち着けたいときに眺めています。 もとの絵(下記、Wikipediaより)が素晴らしかったのも確かですが、それをこんな風に色づけして3次元にするには、技…

雨が降るとギンザケが大量死するのはタイヤからの化学物質が原因か?

12月21日記事でScience掲載論文を紹介した記事をお伝えしました。その記事のリンク切れてましたが、下記など、複数で今も紹介されていました。 先日紹介した記事では、米国ワシントン州で「雨が降ると河川のギンザケが大量死する」原因を20年かけて調べた結…

糞からわかる?

私の修論では、汽水湖における多毛類や二枚貝の分布と環境との関係を調べました。主要調査地の宍道湖では堆積物と水質を分析しました。堆積物は通常、乾燥してから粒度分布や化学分析を行いますが、粒度分布は乾かすときに変わってしまうような気がして、採…

なぜ雨が降るとギンザケが大量死するのか?

知人から、下記の話題についてどう思うかとメールがありました。 米国ワシントン州で「雨が降ると河川のギンザケが大量死する」原因を20年かけて調べた結果、タイヤの劣化防止剤として使われる6PPDという物質が道路にぶつかるとオゾンガスと反応して6PPD-キ…

ブーメラン

西日本では今年、トビイロウンカが大発生して稲作に打撃を与えました。トビイロウンカは日本で使用されている代表的な殺虫剤であるネオニコチノイド系に耐性を持っているため、被害を防ぐ方法が限定されてしまうのです。 トビイロウンカは日本では寒すぎて越…

バイカル湖の奇跡の石

バイカル湖を共同研究しているアメリカの友人が、「This is another example of the beautiful wonders of Lake Baikal!! 」と送ってくれました。30年以上バイカル湖研究を続けているロシアの研究者も、「こんな光景見たことが無い」と驚いていました。こん…

霞ヶ浦産「湖フグ」のフライ

今日は霞ヶ浦1周巡検でした。天気に恵まれたおかげで、アサザ植栽地の現状、妙岐ノ鼻のヨシ原、霞ヶ浦水族館、崎浜カキ化石床など、お勧めスポットはほぼ全て紹介できました。お食事は水族館近くにある「かすみキッチン」で。土曜日、かつ、霞ヶ浦のサイク…

「アカツカメクラヨコエビ」は差別?

所属する専攻のゼミで学生さんが、山口県・秋芳洞の固有種「アカツカヨコエビ」と環境との関係を説明していました。環境として水質をみていたのですが、ヨコエビは流れる環境を好むのか(流水性)、よどんでいるのを好むのか(止水性)も重要なので、このエ…

コロナ禍の学会

私は水環境関係で、国内3つの学会に所属しています。そのうちひとつは9月にオンラインで学会発表が行われました。マイクロプラスチックのセッションには、少なくとも80人以上が参加していました。オンラインだと、何人くるか予測して部屋を確保する手間が省…

まだまだ出遅れていない、新たな生物農薬の開発

9月19日記事でご紹介したTIA「かけはし」セミナー、昨日無事終了しました。化学物質を使わない殺虫剤としてRNAi、ボルバキア、Bt毒素の可能性をご紹介いただきました。Bt以外は馴染みがなかったので、とても勉強になりました。ドイツを始めとする先進国…

鶏糞でアサリを増やせるか?

有明海でアサリを増やすために鶏糞をまいているとの情報が入りました。NHKの報道は下記です。念のため、この材を作っている企業のホームページを確認したところ、実験室実験の結果は掲載されておらず、いきなり対策として使われたようです。「鉄鋼スラグと鶏…

誰もが知らない間に吸い込んでいるかもしれない人工香料原液

先日の水環境学会では、柔軟剤のマイクロカプセルについて発表しました。柔軟剤の香料成分は揮発性、かつ疎水性です。そして国内外で、香料成分が魚介類から検出されたとの論文が発表されています。なぜ揮発性・疎水性の香料が検出されるかのメカニズムは誰…

引き続き情報お願いします:ハスや水草の消滅

8月22日にハスや水草情報の提供をお願いしたところ、読者の方から末尾の情報をいただきました。ありがとうございました。この情報を植物の専門家に伝えたところ2016年以降に各地で起こっているという点に注目され、「自宅で栽培していたアサザが原因不明のま…

ハスの消滅、除草剤が原因か

ハスの消滅状況を野生植物に詳しい方に報告したところ、急激な衰退はウイルスか除草剤が原因と考えられ、枯れた当時の写真があればどちらか判断できるとのことでした。 そこで牛久沼と手賀沼の写真をお送りしたところ手賀沼について回答があり、ハスが枯れた…

情報お願いします:ハスや水草が急に消えた!

学生のフィールドだった宍塚大池と手賀沼で今年突然、ハス群落が消えました。気になってネットや知人からの情報をまとめました。 追加・修正情報がありましたら、 yamamuro@edu.k.u-tokyo.ac.jp までご提供お願い申し上げます。 ーーーーーーーーーーーーー…

台所占拠は続く。。

今日はテナガエビ釣り名人に同行して、利根川下流に行ってきました。実験中のスジエビは霞ヶ浦産ですが、河川産には浮遊幼生期を海水もしくは汽水で育ち、着底後に上流に上るタイプがあるとの報告があり、うまくすればそのタイプのスジエビが採れるかもと思…

そしてまた実験

三度目の正直実験を始めました。少しづつ改良されて、最初のセットよりはスッキリした感じがします。 今回の最大の改良は、エビの隠れ家をいれたことです。ブログを読んだ知人から、「学生がスジエビの共食いを防ぐのに、プラスチックメッシュを筒状に丸めた…

三度目の正直

スジエビを使ったネオニコチノイド曝露実験、恐れていた共食いが発生したため、専門家の知人から「悩ましいですね。。。」とコメントされる結果に終わりました。「共食いを防ぐには六穴シャーレに1尾づついれるくらいじゃないと無理じゃないですか。」と指…

可愛い顔してるのに

表情も仕草もかわいらしい、スジエビの稚エビ。 昨日、3日間の馴致を経て、ネオニコチノイド曝露実験第2弾を始めましました。大きめの水槽2つ用意し、雨水と、雨水に塩を加えた汽水を満たして馴致させてましたが、雨水だけの水槽は明らかに個体数が減ってい…

スジエビ100匹ゲット!

今日は霞ヶ浦にスジエビの稚エビを採りに行きました。目標は100匹!予備実験の結果を毒性学の専門家の方に評価いただいたところ、1容器7匹以上でコントロール3、ネオニコ入り3が最低必要と指摘されたからです。これに塩分の有無を加えると12容器×7で84…

第一ラウンド終了

スジエビへのネオニコチノイド曝露実験、今夜で4系列のうち1系列で過半数が死亡したので、明日で系を解体します。過半数超え死亡個体となったスジエビ君が下記。朝にはなかった脱皮殻があったので、脱皮してから死亡したのかもしれません。 下の写真は9日…

曝露実験開始

今日は午前にかすみがうら市水族館に行って、稚エビを同定していただきました。初めての訪問ですが、市営とは思えないほど様々な魚やエビなどが生きた状態で展示されていました。宍道湖のゴビウスでは激減したために展示できなくなったワカサギも、大きな水…

台所の実験施設化完成

テナガエビは汽水から淡水に生息します。ネオニコチノイド殺虫剤は淡水種より汽水種への影響が大きいのではと考え、実験してみようと4尾の抱卵メスを飼育して放卵させたところ、台所でできる規模で浮遊幼生を育てるのは難しいことがわかりました。それで、影…

コロナ対策、今、地方がすべきこと

私は3月4日時点で「6月以降の日本では水害により避難所のクラスター化が懸念される」と指摘しました。 あと3ヶ月でマスクの安定供給を! - Limnology 水から環境を考える 懸念が当たってしまい、本日、球磨川で氾濫が発生しました。これから10月まで、同様の…

ノルウエーのサーモン養殖場ではネオニコチノイドがまかれている

ノルウエーの養殖サーモンと言えば、大手スーパーがおいしさだけでなく安全性を強調して、他のサーモンより少しお高めな価格設定で販売しています。ふるさと納税でもノルウエーサーモンは人気が高く、私も取り寄せてみましたが、脂がのっていて、まぐろのト…