陸水学・水環境

宍道湖四珍

シジミで有名な宍道湖ですが、海水と淡水が混ざった湖なので淡水魚も海産魚もいます。江戸時代シジミは宍道湖周辺で利用される程度で、関西まで出荷されていたのはウナギでした。宍道湖の豊かな水産物は昔から「すもうあしこし」と覚えられていました。 す……

2030年までに農薬リスク半減

昨年12月に行われた生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)について、12月22日付で環境省が報道発表をしています。 生物多様性条約第15回締約国会議第二部、カルタヘナ議定書第10回締約国会合第二部及び名古屋議定書第4回締約国会合第二部の結果概要につい…

関わりたくない人達

2021年に亡くなった津谷裕子様は、自身も被害を受けた杉並病の原因は不燃ゴミ圧縮施設で発生した化学物質だと様々な手段で訴えていました。 昨年3月、津谷様のお宅が解体され資料は全て産廃業者が処分することになったと、知人から相談がありました。その知…

シジミの産地偽装

北朝鮮産シジミを国産と偽装して販売、売り上げが北朝鮮に流れていた可能性があると報道されていました。 「原産地をロシア産などと偽って」とありますが、ロシア産シジミって、スーパーでほとんど目にしないのではないでしょうか。アサリ同様、国内産と偽装…

秋田のハタハタ不漁の原因は地球温暖化?

秋田では今年、ハタハタが不漁だったそうです。地球温暖化や海水温の上昇が原因と報じています。 もし温暖化が原因だったら、秋田より南の日本海側での漁獲量は、もっと減っているハズですよね。ところが兵庫や鳥取といった秋田より南にある産地では、漁獲量…

淡水化したことで殺虫剤禍から免れた湖

一昨日と昨日、八郎湖に行ってました。日本で2番目に大きく、かつ汽水の湖だった八郎潟は、周縁の水域だけ八郎湖として残り、大部分は干拓されて水田になりました。下の写真は、淡水になった八郎湖から水田に水を引き込む施設です。 淡水を維持する防潮水門…

今日は西條八束先生の命日

今日は西條八束先生の15回目の命日です。Wikipediaの西條先生の説明では、陸水学の観点から水域の環境問題に取り組んだ事が紹介されています。 西條八束 - Wikipedia これらの問題を奥田節夫先生や宇野木早苗先生と取り組まれていたことも記載するか、せめて…

霞ヶ浦で広がるミズヒマワリ

学生の調査の同行で、霞ヶ浦に行ってきました。湖面でコンモリした緑色の部分は外来種のミズヒマワリです。来る度に増えている気がします。 茎を折ったところ断面が中空で、ちょっとクウシンサイに似ていました。食べられるかもと思って生食したところ、サラ…

宍道湖のシジミ漁獲量は世紀末に向かって減少する?

「気候変動による宍道湖・中海の水質等への影響調査]の成果報告書をネットで見ることができます。 5-4 気候変動による宍道湖・中海の水質等への影響調査|中国・四国地域|各事業の成果報告|地域適応コンソーシアム事業|気候変動適応情報プラットフォーム 宍…

中海でシラタマモ?

鳥取県米子市の米子水鳥公園ネイチャーセンターで、希少種のシラタマモが展示されているそうです。 上記記事には「園内の池で国内8例目の生育が確認されたシラタマモ」とありますが、私が知る限り国内での確認されたのは2箇所、多くて3箇所です。干拓・淡水…

アサザさえ絶滅の危機?

霞ヶ浦では淡水化後に周辺から侵入したり植栽されたアサザが繁茂していたのですが、数年前に絶滅したとされています。今日の調査で、たぶんアサザだろうと思う水草を見つけました。葉の裏を確認しなかったのでトチカガミかもしれませんが、ここは数年前まで…

霞ヶ浦湖岸の現状

今日は学生さんの水温調査のお手伝いで、霞ヶ浦湖岸を1周しました。水温計を設置した10ヶ所全てにカワヒバリガイがいました。昨年の夏より増えた気がします。 もっと驚いたのがハスです。春に回ったときは気づかなかったのですが、今日の光景から、ハスが生…

花里孝幸さん

陸水学雑誌のJ-STAGEに故・花里孝幸さんの追悼文集が掲載されています。 陸水学雑誌 私は「日本の陸水の生態学大物にロクな研究者はいない」とよく書きますが、花里さんは例外でした。まず、多くの日本の生態学者は化学物質が生態系に与える影響を無視します…

学生実習

今日の実習では「保全生態学研究 14 : 13-24 (2009)」を題材に使いました。この論文で主張している内容を根拠に、霞ヶ浦では「緊急事態」としてアセスメントも行われず、大々的に消波堤が造られアサザが植栽されました。課題は以下です。 4つの班に分かれて…

放射性物質を含む福島原発処理水対策は海洋放出しかないのか?

原子力規制員会は「東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の実施計画変更認可申請(ALPS処理水の海洋放出関連設備の設置等)に係る審査書案」を承認し、現在、意見公募(パブリックコメント)を行っています。 海洋放出に反対する意見と…

撒いた農薬は水道へ

雑草が勢いを増すこの時期、併行して草が部分的に枯れている所も増えます。下の写真で左の道路脇では雑草が青々していますが、水田前の道路と畦では枯れています。右側は神社の敷地で、こちらも枯れています。除草剤をまいているのです。 犬は散歩中に地面を…

今はまだ豊かな霞ヶ浦

調査同意書に印鑑を頂きに、霞ヶ浦漁協さんに行ってきました。「ご自由にどうぞ」と案内されたウチワが素敵だったので、一つ頂きました。ワカサギがアップされた写真の載ったウチワなんて、そうそうないと思います。 QRコードを読み込むと、下記のホームペー…

霞ヶ浦のヒメガマ群落

5月上旬に手賀沼の西半分を視察する機会があったのですが、ヒメガマ群落が見当たりませんでした。手賀沼の保全に取り組んでいる市民団体も、ヒメガマやマコモが激減していると指摘していました。牛久沼でもガマが減っているとの情報があり、特に2020年から目…

研究に使える新技術の初心者むけ講習会

水環境学会汽水域研究委員会では、学部生や初めて研究機関に就職した若手研究者が最新の研究手法を理解できるように「汽水域で使える新技術~若手から若手へ」と題して、下記のとおりオンライン講習会を開催します。若手でも理解できるようにお伝えする趣旨…

霞ヶ浦にイシガイは戻らないかも

令和元年茨城いきいき国体に使われた阿見町霞ヶ浦セーリング会場そばの湖岸の、昨年4月の状況です。もともとは淘汰の良い砂からなる砂浜だったと思いますが、波打ち際に礫がゴロゴロ、草も侵入していて、とても不自然な湖岸でした。 1年経ってどうなってい…

手賀ダム?

千葉県我孫子市には「手賀沼親水広場・水の館」という施設があって、手賀沼を拠点に活動するNPOなどが利用しています。先日ここで講演を行った際に、手賀沼ダムカードを1階の売店で配布しているとのチラシを目にして、頂いてきました。 「ダム」という言葉…

ハス消滅原因の解明2年目

手賀沼ではかつて、繁茂をどうやって防ぐかを検討していたほど、広大なハス群落がありました。それが突然、2020年に消滅しました。原因は分かっていません。 【第134号】全滅の手賀沼ハス群生地 | 柏市役所 琵琶湖でも2016年にハス群落が突然消滅しました。…

宍塚大池のタイムカプセル

つくばセンターから車で10分程度にある宍塚大池は「日本のため池100選」にも指定され、周辺は広大な里山に囲まれています。その宍塚大池では毎年刈り取るほど繁茂していたハスが、2020年から全く生えなくなりました。原因はオオクチバスが激減し、オオクチバ…

水循環サイトのリンクが。。

水関係の講義資料に、米国地質調査所(USGS)のサイトがとても重宝します。 Where does the water cycle begin? USGS Water Science School かつてはUSGSの水関係のスライドの大部分をを日本の地質調査所が和訳してネットで公開していました。ところが今日調…

大浦湾を埋め立ててはいけない

辺野古の埋め立てで問題になっている軟弱地盤は、大浦湾の海底です。マングローブから出てすぐに水深90mも深くなっている特異な地形が亜熱帯にあることから、大浦湾はまだ世界に知られていない動物が数多くいます。体長3mを超えるナマコも、実態が知られぬ…

TBS「報道特集」が農薬工業会の見解に反論

ネオニコチノイドの問題点を指摘したTBS「報道特集」が、農薬工業会 の見解に対する反論を公開しました。農薬はコロナのワクチンなどと違って人への治験はしていない実態も紹介し、その上で安全性をどう考えればよいのか問うています。 今年度はネオニコチノ…

日本の生態学は使えない

下記リンクは1983年に発行された「冒険する頭」という本の1章です。既にこの時点で、地球温暖化やプラスチックゴミが地球規模の環境問題になると予測しています。 http://jimnishimura.jp/tech_soc/cha_brain/5_3.html 下記の拙著で、日本の生態学者達が見抜…

捕食者だけ駆除しても。。。

ウシガエルは食用にするために、アメリカから日本に持ち込まれました。戦前には食用として利用されているアメリカに輸出するほど養殖されていたそうです。その餌として持ち込まれたのがアメリカザリガニです。アメリカザリガニもウシガエルも、今では日本各…

総合学習では釣りをして、水辺の保全を学ぼう!

拙著「魚はなぜ減った?見えない真犯人を追う」にAmazonでレビューが書かれていました。 魚はなぜ減った?見えない真犯人を追う 作者:山室真澄 つり人社 Amazon 「マスメディアにありがちな農薬への不安を煽るような論旨ではなくひと安心」「巻末には無農薬栽…

滅多に起こらない事故が起こった群馬大病院

群馬大学は20日、群馬大病院の新生児集中治療室(NICU)などに入院中の乳児10人が、血液を通じて体内に酸素が行き渡りにくくなるメトヘモグロビン血症を発症したと発表しました。メトヘモブロビン血症は、日本では滅多に起こらないと考られていまし…