地球科学

リニア新幹線のルートと土砂災害

長野県環境影響評価技術委員会で10日に予定されていた、リニア中央新幹線関連事業の現地確認が中止になりました。大雨特別警報が発表された際に「たぶんリニアの予定地だろう」と思っていましたが、やはりそうでした。改めてリニアの予定ルートと今回の豪雨…

豪雨が火山噴火を誘発する?

先ほど午前11時40分、長崎県に出されていた大雨特別警報は警報に切り替えられました。1982年7月の長崎水害(長崎市内だけで死者・行方不明者299名、うち262名が土石流や崖崩れによる)の惨状が今でも目に焼き付いているので、同様の被害が出ないかと昨夜から…

コロナ対策、今、地方がすべきこと

私は3月4日時点で「6月以降の日本では水害により避難所のクラスター化が懸念される」と指摘しました。 あと3ヶ月でマスクの安定供給を! - Limnology 水から環境を考える 懸念が当たってしまい、本日、球磨川で氾濫が発生しました。これから10月まで、同様の…

今年だけ?台風ではない温暖期の強風

今日もつくばでは強風が吹き荒れています。6月にも一度、とても強い風が吹いてブドウなど背の高い鉢植えが倒れてしまいましたが、今回も倒れたので玄関に避難させています。 畑ではトウモロコシが全部倒れ、桃が落下してました。こんなこと、初めてです。ト…

諏訪(霧ヶ峰)のメガソーラー撤退

諏訪湖を臨む霧ヶ峰を対象に、東京ドーム約40個分の土地にソーラーパネルを31万枚並べるという、山間地域のメガソーラーとしては国内最大級の計画が長野県に提出されました。他にもメガソーラー問題が各地で起こるなか、この事例はマスコミでも取り上げられ…

家庭菜園では窒素を控えてリンをまく

自然志向の家庭菜園指南書は、化成肥料を失敗の根源とし、徐々に効果がでる有機肥料を使うように書いています。生元素循環を専門とする私からすると、一律そう書くのはナンセンスです。そういった指南書では例えば、「野菜の葉の色が雑草よりも濃い緑だと、…

もし今コロナがなかったら?

もしコロナが起こってなかつたら、今年の日本は今頃、異常気象について、いろんな人が好き勝手言ってたんじゃないかと思います。 これ程スキー場に雪が降らなかった冬。とんでもなく早く咲いた桜。かと思えばその桜に雪が降る。 その後の気象も異常です。昨…

地質図の紙バッグ

産総研では障害者雇用に積極的に取り組んでいて、「つくばチャレンジドチーム」の活動としてイントラで紹介されています。それとは別に、今日が最終日の作品展(おみやげつき)が催されていたので、昼休みに行ってきました。何となく予感がしたとおり、「お…

何が森林を伐採させるのか?

「豊かな森林と豊かな漁場との密接な関係が国内外で実証されるなど、森林が人類にもたらす恩恵の大きさが国際的にも常識化しつつある今、貴重な森林を大規模に伐採するなどは、時代錯誤的な蛮行だと言わざるを得ません。」これは何の事業に対する反対意見か…

日本は首都直下地震でつぶれる

下記の記事、必読だと思いました。たとえば、「南海トラフ地震のようなプレート型の大地震では、マグニチュード8以上で1分以上、9なら3分以上も強い揺れが続く。3分も強い揺れが続けば、どんな転倒防止をしっかりしていても大抵のものは倒れる。」 該当地域…

テレビで首都直下型地震に対する意識は変わるか?

NHKスペシャル「シリーズ体感首都直下地震」DAY1を見ました。内閣府が作成した被害想定に基づいて映像化していて、その想定では死者を23000人(うち火災での死亡者16000人)と予測しています。前回、1923年の関東大震災の死者・行方不明者は10万5千人、うち…

平成22年の環境白書

民主党政権だった当時のこの環境白書の最初に出てくる図は、カンブリア紀以降5回あった大量絶滅の時代と、当時の「おもな犠牲者」(たとえばPTでは底生現世動物、海生無脊椎動物など)です。ここで「おもな犠牲者」と書くセンスは私には皆無で、私なら「絶…

なぜいまだに地学を教えようとしないのか?

小さく細い川はそのぶん一気にあふれやすいとか、下流の広い川は雨がやんだ後でも上流からの供給で水位があがるとか、かつての氾濫原は洪水に遭いやすいとか、地学で言えばイロハのイ程度の知識です。そんな基礎知識を持たないが故に危ない所に住んでしまっ…

台風一過

台風は通過しましたが、破壊が続く堤防があったりと、まだまだ安心できない地域も多くあります。城山ダムが竣工以来発の緊急放流に踏み切るなど未曾有の事態が多く、今後の解明が待たれます。私の身近にも初めての出来事がありました。我が家の庭の周辺は、…

7万年の時計

福井県の水月湖は過去7万年間「年縞」が堆積しており、そのうち5万年分のデータが昨年7月の世界放射性炭素会議で放射性炭素年代測定の較正に採用されています(2014年2月25日記事)。陸水学会で金沢に行った際、この水月湖の年縞を展示している「年縞博物館…

地名は語る

9月5日に放映されたNHK「ネーミングバラエティー 日本人のおなまえっ!」は、珍地名大特集でした。自宅近くにある牛久市の女化(おなばけ)など、変わった地名の由来を解説、最後の方で「こういった歴史を残す地名が町村合併などで失われるのは残念」とのコ…

石狩川の山越え

札幌で行われる水環境学会シンポジウムに合わせ、汽水域研究委員会として、道東の汽水湖沼を巡る巡検を行いました。網走湖を回ってから札幌へ移動する途中、旭川を通過しました。大きな川が流れていて、何川だろうとスマホで調べたら石狩川で、びっくりしま…

十和田湖1700万年の歩み

5万分の1地質図幅「十和田湖」が完成しました。下記リンクに、過去1700万年にわたって十和田湖を形成してきた火山活動年表、各時代の火山噴出物が現在どこで見れるかを示した地図、十和田湖の歴史の分かりやすい解説が掲載されています。巻末にはちょっと難…

バイカル湖の奇岩は生物起源砂岩

2018年10月23日記事で、球がくっつきあったような、バイカル湖底に転がる不思議な石を紹介しました。地質調査所の知り合いも見たことがないというので、ノボシビルスクにある地学研究所にいるロシア人の友人に成因などを調べてもらったところ、下記の回答が…

ヨーロッパに熱波

フランス南部ではアフリカからの熱波で異常高温になっています。パリにもその影響が及んでいると報道されていたので、昨夜、パリにいる娘にLINEで様子を尋ねたら、「めちゃくちゃ暑い!おもいっきり体調くずして、今、寝てる。」とのことでした。以前にパリ…

地中熱利用に役立つマップ

地中熱利用システムは地下水の熱や地下の温度差を有効利用して、少ない電力で冷暖房を行うことができる省エネ技術で、東日本大震災をきっかけに、ヒートアイランド現象や地球温暖化の抑制技術としても注目を集めています。(国)産業技術総合研究所地圏資源…

プラゴミを減らす知恵は先進国からはうまれない

先日のNHKクローズアップ現代で、ディレクターがプラスチックを使わない生活を試み、挫折する状況を放映していました。ではどうすればいいかの示唆は、極めて貧弱でした。私はプラスチックのない生活を1ヶ月したことがあります。場所はフィジーという太平洋…

原発を抱える松江で大地震が起こるリスク

産業技術総合研究所(旧、地質調査所)の岡村博士が、島根県でもマグニチュード7前後の地震が発生する可能性を指摘しました。島根県の場合はさらに、地震発生がなくても海底地滑りによって津波が起こる可能性があると指摘しています。 www.sanin-chuo.co.jp…

森林を伐採してメガソーラーを設置するのがエコなのか?

私は長野県のアセスメント委員(環境影響評価技術委員会委員)を務めていて、リニア新幹線関連など、毎月のように長野県庁に行っています。その中で、リニアを除くと結構案件が多いと感じるのが、メガソーラーです。長野県は比較的晴天が多いことと、管理さ…

石は美しく森羅万象を語る

私は花も好きですが、石も大好きです。石は花と違ってスケール毎に異なる楽しみ方ができます。節理や奇岩などの風景スケール、床材や壁材スケール(国会議事堂がお勧めですが、街歩きでも楽しめます)、石拾いで楽しむスケール、宝石スケール(電灯と日光で…

お輿入れ

21年間働いてくれた質量分析計がとうとう壊れてしまい、代わりに中古の上位機種を購入しました。昨日はそのお輿入れ。前田家のお輿入れは赤門からですが、いつもは施錠されている扉から、すぐ前に停められたトラックから装置を降ろして搬入される様子は、本…

噴火への備えは万全か?

年末になってインドネシアでは火山噴火によって山体が崩れて津波が発生、多くの犠牲者が出てしまいました。他人事のように思っている日本人がかなり多いと思われますが、日本もインドネシアに勝るとも劣らぬ、火山が多い国であることを忘れてはならないと思…

鉋流しで山を消す

昨日は、地理出身の私も知らなかった、驚異の地形を見てきました。 斐伊川上流の奥出雲町は、かつて鉋流しで鉄を得ていたことで有名です。鉋流しというと山を削るというイメージだったんですけど、削るどころか、消滅させていました。山を消滅させたあとの谷…

バイカル湖底の不思議な石

バイカル湖のTonkiy Shkaniy島近くの固定には、不思議な形をした堆積岩(に私には見える)があります。ここでしか見られないそうです。下の動画を撮ったダイバーさんによると、この石にはなだ名前がついていないそうです。 こんな独特な形をしていたら、誰か…

バイカル湖観光のイチオシスポット

Bolishoy Ushkani島で共同研究者が間隙水などをサンプリングしている間に、4年ぶりの石拾いを楽しみました。4年前は南東岸で、バイカルの強い波で卵形になった白い石がとても綺麗でいっぱい拾ってしまい、帰りの荷物が制限重量ぎりぎりで冷や汗ものでした。 …