地球科学

日本には原発が安全な所など存在しない

このブログでは、・日本はどこで地震が起こってもおかしくない。・巨大噴火の可能性を考えれば、原発を有して安全な所はどこにもない。と、折を見て発信してきました。京都大学防災研究所の研究者が、防災の専門家が同じ事を分かりやすく説明していました。 …

GBF・TNFD(昆明・モントリオール生物多様性枠組/自然関連財務情報開示タスクフォース

2022 年12 月に開催された生物多様性条約第15 回締約国会議で、196 カ国が「昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)」に合意しました。 その実現に向けてTNFDという組織・枠組みができました。 TNFDの提言の和訳がネットからダウンロードできます。 https…

「食の単一化」の根拠は?

録画していた「NHKヒューマンエイジ 人間の時代 第3集・食の欲望 80億人の未来は」を見ました。 冒頭はセレブのニッチなグルメの紹介。次にコンビニに並ぶジュースや肉が同じ成分との謎かけをして、ニューヨーク・マンハッタンの映像が出てきます。その路上…

沖縄の豪雨

今の日本よりかなり暖かかった(そして夏はおそらく暑かった)時代が最近1万年以内にあったことは地学の基礎知識ですが、そういった時は表面海水温も高く、太平洋側の沿岸域で豪雨が発生していたかもしれないとの解説は記憶にありません。 http://quaternar…

富士山噴火

昨夜、たまった郵便を開封しながらBGMにテレビをつけたら、「もしも富士山が噴火したら?」とのシミュレーションがドラマ仕立てで紹介されていました。 「停電・断水・交通機関ストップ!スーパーからものがなくなる」は間違いではありませんし、その危険性…

静岡県はリニアを許可してはならない

川勝平太氏の辞職に伴う静岡県知事選が26日投開票され、無所属の新人で前浜松市長の鈴木康友氏(立憲民主、国民民主推薦)が、同じく無所属新人で元県副知事の大村慎一氏(自民推薦)を破り初当選しました。15年間にわたり県政を担った川勝平太前知事はリニ…

自作ツルグレン装置

所属する専攻の自然環境学実習の担当回では、水道水やヨシ植栽域の水、雨水など、年によって様々な水の水質をパックテストで測ってもらってました(ちなみに有機汚濁が最もひどかったのは、「水質浄化」のためにヨシが植えられた水域の水)。一度やったテー…

「地質の日」経済産業省特別企画

都内に行ったついでに経産省本館で開催されている企画を見てきました。 「地質の日」経済産業省特別企画|産総研 地質調査総合センター / Geological Survey of Japan, AIST 館外のゲートにガードマンがお二人警護されてましたが、「企画展見に来ました。」…

雷雪

昨夜つくばでは雷音とともに雪が降り出しました。「雷の音と同時に降雪を見るのは初めての体験ですが、豪雪地方では日常なのでしょうか?」とツイートしたのですが、思ったとおり金沢では冬の雷が鳴るのは普通で、「鰤起こし」というそうです。 関東地方では…

なぜ震災は他人事と思えるのか?

昨日のNHKスペシャル「能登半島地震1か月 限界の被災地 浮かぶ日本の“脆(ぜい)弱性” 」では今回の能登半島地震が日本に突きつける問題として、「人口減少下、孤立集落で起こった災害」という視点で総括し、南海トラフ地震で同様の被害が出るとして和歌山県や…

4mもの隆起!

能登半島地震では最大4m程度隆起したところもあり、海だった場所が、地震発生後に陸地になっているところもあるそうです。 下記にリンクした論文の「図5」に、大正関東大震災時の房総半島での隆起量が示されています。最大2mです。能登半島地震で4m隆起した…

能登半島地震

ここ数日のつくばは能登の被災地と逆ならよかったのにと思うくらい暖かく、レンギョウや雑草が狂い咲きしてます。 被災地では老人介護施設が被災したときに受け入れ予定だった施設も壊れて受け入れられないとか、まだ道路が寸断されて孤立状態が解消していな…

長期評価があれば対策ができていた?

日本経済新聞に下記が掲載されていました。 今回の地震を引き起こした断層が長期評価外だったそうですが、だから何なの?と思いました。地震本部は能登地方の地震活動について、下記内容を2022年6月20日に公表しています。 石川県能登地方の地震活動について…

令和6年能登半島地震

能登半島で16時に震度7の地震が発生しました。熊本地震では余震(M6.5)が2016年4月14日21時に起こり、震源の深さは11kmでした。そして本震が16日1時に余震が起こった位置から西北西に4.5km、震度12kmの位置で本震(M7.3)が発生しました。今日の地震ではまた…

「協生農法」にご用心

TBS「報道特集」で「協生農法」が紹介されたそうです。YouTubeにアップされていたので内容を確認しました。 「協生農法」はソニーが宣伝している、私からすると大変うさんくさいシロモノです。 ソニーグループポータル | AI Initiatives - 協生農法 報道特集…

過去120年で最大の地震

モロッコ中部で8日夜に起きたマグニチュード6.8の地震、現時点で2000人の死者が確認されています。 テレビのニュースで見ると、特にマラケシュ旧市街の建物はおよそ耐震対策などしていなかったように見えます。実際、上記記事で「マグニチュード6.8は過去120…

関東大震災100年

100年前に起こった関東大震災に関する2話連続のNHKがスペシャルを見ました。前編を見て、もしその時、東京にいたらどうしよう?と考えました。 省庁の会議は今もオンラインなので、東京にいるとしたら本郷かその経由地です。地形や風を考えると本郷台はかな…

怪しいかもの「ナラ枯れ」

昨日の「TBS報道特集」は「ナラ枯れ」を取り上げていました。主役は京都府の公務員さんでした。京都では関東よりも早く被害が増加していたそうです。その公務員さんが言っていたと記憶しているのですが、ナラ枯れが増加している原因は、1)木炭やマキを使わ…

単純ではない温暖化

天気予報を見ていて「この週末は雨、降らないようね。」と安心したのもつかの間、NHK首都圏で「関東地方北部」週間予報で、来週水曜日の最高気温は10℃台半ばに見えました。それって、またもや3月並の気温!?改めてネットで調べたら、本当にそうでした。5月3…

巨大噴火が起こったら

約9万年前に起きた、現在知られている中ではわが国最大の巨大噴火による火砕流の範囲が報告されました。 産総研:わが国最大の巨大噴火の全体像が明らかに 阿蘇で発生した火砕流が山口県にまで達していたことが示されています。こんな噴火が今起こったら、鹿…

3日生き延びるための水

「首都直下地震等による東京の被害想定」をマップ化して閲覧できるサイトを東京都が公開していました。 東京都被害想定ホームページ それによると、首都直下型地震での建物全倒壊は下記を予測していました。 全焼失予測は下記です。 首都直下型地震での東京…

アメリカで竜巻

アメリカのミシシッピ州を中心に竜巻が発生しました。現時点で26名の死亡が確認され、被害者はさらに増えると見込まれています。 日本でも竜巻は発生し、死者も出ています。地球温暖化の進行で、規模や頻度が増えるかもしれません。特に関東平野は要注意です…

海から真水が湧き出る西条市

今年度の水環境学会に「参加して良かった!」と思ったベストは、見学会でした。特に西条市の湧水が圧巻でした。中でも驚きが、海底下で真水が湧く「弘法水」です。 私が撮った下の写真に船が映っていることからも、ここが海であることが分かると思います。 …

サイクロン「フレディ」は他人事ではない

南半球で過去最大級のサイクロン「フレディ」がモザンビークで猛威をふるっています。中心部の「目」の大きさから、その脅威が伝わります。 このサイクロンは存在時間も過去最長級ですが、日本でも台風の速度が遅くなっています。 台風 気象研究所 3月11日と…

南海トラフ地震

NHKで南海トラフ地震が起こったらどうなるか、ドラマ化してました。 こんな地震に自分は遭遇することはないと、何となく思っている人が大多数でしょう。私の場合、父親が前回の南海トラフ地震を三重県で、兵庫県南部地震を大阪で、東日本大地震をつくばでと…

次は首都直下地震

2月8日の記事で、トルコ南東部地震の死者は28000人を超える可能性があると書きました。残念ながら12日現在、そうなってしまいました。 これほど死者が多いと予測された根拠についても、今回地震があった地域の建物の耐震性が十分ではなかったからと伝えまし…

トルコ南東部地震

2月6日未明にトルコで起こった地震では、死者が28000人を超える可能性があるとWHOが警告しているそうです。 なぜそれほど大きな被害になったのか。トルコは日本同様に地震が多い国ですが、今回地震があった地域は200年以上大きな地震がなく、建物の耐震性が…

阪神大震災

両親は当時、大阪府寝屋川市に住んでいました。未明に父親から「俺は無事や!」とだけ電話があり切れました。何のことか分からずかけ直しましたが、つながりませんでした。しかたなく職場(地質調査所)に出勤、阪神で何が起こったのかテレビで映像が流れた…

ニホンミツバチも受難

NHKの国際報道で、スペインでは猛暑のため蜂が減少して、養蜂に影響がでていると報じていました。 実は、つくばのニホンミツバチにも異変が起こっていました。5月以前に採蜜した際にはハチミツが満杯だったのに、9月に採蜜した場合は3分の2の確率でスカス…

活断層でずれても壊れないトンネルなんて無い

長野県の環境影響評価に関わっていたとき、一番唖然としたのが諏訪バイパストンネルでした。今後30年以内に地震発生時に6mずれる危険性が10%近くある活断層が走っている場所に、「安全なトンネルを造る」と主張していたのです。私はこの案件の当初から「6m…