地球科学

地中熱利用に役立つマップ

地中熱利用システムは地下水の熱や地下の温度差を有効利用して、少ない電力で冷暖房を行うことができる省エネ技術で、東日本大震災をきっかけに、ヒートアイランド現象や地球温暖化の抑制技術としても注目を集めています。(国)産業技術総合研究所地圏資源…

プラゴミを減らす知恵は先進国からはうまれない

先日のNHKクローズアップ現代で、ディレクターがプラスチックを使わない生活を試み、挫折する状況を放映していました。ではどうすればいいかの示唆は、極めて貧弱でした。私はプラスチックのない生活を1ヶ月したことがあります。場所はフィジーという太平洋…

原発を抱える松江で大地震が起こるリスク

産業技術総合研究所(旧、地質調査所)の岡村博士が、島根県でもマグニチュード7前後の地震が発生する可能性を指摘しました。島根県の場合はさらに、地震発生がなくても海底地滑りによって津波が起こる可能性があると指摘しています。 www.sanin-chuo.co.jp…

森林を伐採してメガソーラーを設置するのがエコなのか?

私は長野県のアセスメント委員(環境影響評価技術委員会委員)を務めていて、リニア新幹線関連など、毎月のように長野県庁に行っています。その中で、リニアを除くと結構案件が多いと感じるのが、メガソーラーです。長野県は比較的晴天が多いことと、管理さ…

石は美しく森羅万象を語る

私は花も好きですが、石も大好きです。石は花と違ってスケール毎に異なる楽しみ方ができます。節理や奇岩などの風景スケール、床材や壁材スケール(国会議事堂がお勧めですが、街歩きでも楽しめます)、石拾いで楽しむスケール、宝石スケール(電灯と日光で…

お輿入れ

21年間働いてくれた質量分析計がとうとう壊れてしまい、代わりに中古の上位機種を購入しました。昨日はそのお輿入れ。前田家のお輿入れは赤門からですが、いつもは施錠されている扉から、すぐ前に停められたトラックから装置を降ろして搬入される様子は、本…

噴火への備えは万全か?

年末になってインドネシアでは火山噴火によって山体が崩れて津波が発生、多くの犠牲者が出てしまいました。他人事のように思っている日本人がかなり多いと思われますが、日本もインドネシアに勝るとも劣らぬ、火山が多い国であることを忘れてはならないと思…

鉋流しで山を消す

昨日は、地理出身の私も知らなかった、驚異の地形を見てきました。 斐伊川上流の奥出雲町は、かつて鉋流しで鉄を得ていたことで有名です。鉋流しというと山を削るというイメージだったんですけど、削るどころか、消滅させていました。山を消滅させたあとの谷…

バイカル湖底の不思議な石

バイカル湖のTonkiy Shkaniy島近くの固定には、不思議な形をした堆積岩(に私には見える)があります。ここでしか見られないそうです。下の動画を撮ったダイバーさんによると、この石にはなだ名前がついていないそうです。 こんな独特な形をしていたら、誰か…

バイカル湖観光のイチオシスポット

Bolishoy Ushkani島で共同研究者が間隙水などをサンプリングしている間に、4年ぶりの石拾いを楽しみました。4年前は南東岸で、バイカルの強い波で卵形になった白い石がとても綺麗でいっぱい拾ってしまい、帰りの荷物が制限重量ぎりぎりで冷や汗ものでした。 …

東北地震でバイカル湖が揺れた

ロシアのイルクーツクで開かれている昨日の国際会議で、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の際にバイカル湖の水位が100秒間振動して、振動幅は最大15cmだったことが紹介されました。また深部での湖水温の上昇も観測されたそうです。原因はまだ推…

東京で地震と水害が同時に起こるリスク

関東大震災が起こったのが1923年9月1日、そして9月1日の防災の日には、例年どおりの訓練が行われていました。4日には台風21号が関空を水浸しにし、関東にも被害を与えました。そして今日、北海道で震度6強の地震。これらの災害で被害を受けた方々には心より…

地質標本館特別展で汽水湖・水月湖のコア試料公開!

汽水湖の研究者なら一度は行くべきなのがベニスと水月湖。ベニスは汽水域の分類基準が「ベニスシステム」であることから分かるように、汽水におおわれているからです。有名なゴンドラも、淡水ではなく汽水を漕いでいるんですよ。 そして水月湖は、約5万年ま…

生命の起源は海ではない?

最新の日経サイエンスの表紙に「特集 生命の起源 それは海ではなかった」とあり、驚いて記事を読んでみました。 特集といっても2つしか記事はなく、1つは日本発の研究で、地下深部で大きさやゲノムサイズが他の微生物より有意に小さい「CPR」と呼ばれる微生…

日本一長い国立研究所

日本一長い国立研究所、それは地質調査所(現、産総研第七事業所)です。 つくばにある地質標本館では、2月18日まで地質調査所の歴史を地質図から紹介する冬の特別展「日本一長い国立研究所の歴史−地質図で見るGSJの135年−」を開催しています。お近くにお越…

地学の素養は科学リテラシーとして不可欠

冬学期に行った集中講義で末尾のレポート課題を出しました。どのレポートも私が伝えたかったことが反映されていて嬉しかったのですが、特に下記の文章には励まされました。 これからも機会を捉えては、地学の必修化を働きかけます。 ーーーーーーーーーーー…

日本で一番怖いメガクライシスは火山

9月7日記事でご紹介したNHKスペシャル「MEGACRISIS 異常気象・スーパー台風 予測不能の恐怖」では、東京へのスーパー台風の上陸が、24時間前に予測できなかったらどのような惨事になるかをドラマ化していました。理学部で開講している水圏環境学ではこの危険…

ますます楽しめる!地質標本館

つくばの産総研には一般の方も無料で入場できる地質標本館があります。鉱物や化石などを眺めていると、人間社会の軋轢など、地球史の中でどれだけ小さく、くだらないことかと思えてきて、リフレッシュできます。 さっき久しぶりに行ったら、一部リニューアル…

元禄型関東地震の再来間隔、最短2000年ではなく500年

千葉県の房総半島付近を震源とする地震として1923年大正関東地震(いわゆる関東大震災、マグニチュード7.9)が有名ですが、1703年には元禄関東地震と呼ばれる、一回り大きい地震も起きています(マグニチュード8.2)。 この元禄型の地震について、政府の地震…

大地震あなたの家はどうなる?

昨日、NHKスペシャル「大地震あなたの家はどうなる?見えてきた”地盤リスク”」が放映されました。 http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20170409 従来の震度予測は地形から推定されていたが、表層地盤が軟弱だと、揺れが従来の想定より大き…

福島原発事故裁判、国の責任も指摘

福島第一原発事故について前橋地裁が、東電だけでなく国の責任も認める判決を下しました。当然のことだと思いますが、その「当然」がこれまで全く通らなかったことを思うと、感無量です。 この国の長期ビジョンを立て、国民の安心安全・幸福を守るのは、基本…

Future Earthを先取りしたTRUCプログラムの成果を公表

国際研究プログラムFuture Earth Coast(旧LOICZ)のメンバーと昨年9月まで展開していた国際共同研究TRUC(Transformation and Resilience on Urban Coasts) の東京チームの研究成果が論文になりました。 Future Earthは地球環境変動を対象に、文理融合の超…

アメリカ・オクラホマ州で地震急増中

最近の原油価格の上昇は、アメリカのシェールオイル関係者にとっては生産増加のきっかけになりそうです。 ロイター12月7日記事 http://jp.reuters.com/article/oil-hedging-idJPKBN13X0A8 一方、米国にとってシェールオイル増産は、地震のさらなる増加につな…

世界一危険な都市

渋谷駅近くのビル39階から撮った東京です。 これだけの人口に空梅雨でも給水しようと思ったら、ダムを造らざるを得ないでしょう。 温暖化にヒートアイランドも加わり、熱中症が多発するでしょう。 地震で火災が複数発生したら、どこに避難するのでしょう? …

震度6弱は活断層がない地域でも起きる

当たり前のことですが、改めて。 下の図は下記のURLから取って来た、東北地方太平洋沖地震の際の震度です。 http://www.tenki.jp/bousai/earthquake/detail-20110311144600.html 私の住まいがあるつくば市、大学がある柏市など、軒並み震度6弱です。本州の5…

防災に最も必要なこと

私は日頃から「地学は高校まで全員が必修、小学校でも地学の知見を踏まえた防災教育が必要」と考えています。そのような観点から、リスク対策.com52号の「鬼怒川決壊への対応を検証」という特集を検討してみました。 記事では被害を拡大させた常総市のミスと…

データは紙で残すこと

卒業論文として1982年夏に宍道湖248地点で採泥して調べたベントス、特にオオユスリカの分布が今とどれくらい違うか調べようと思って、元データの家捜しをしました。自宅は散らかり放題の私ですがデータ管理は及第だったようで、1985年に専門家に種まで同定し…

自然災害が気になったら

九州では豪雨が続き、土砂崩れの被害が相次いでいます。 http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20160629-OYS1T50000.html 地質図や地形図、古い地名などを参照すると、その場所がどのような災害に遭いやすいか予測することができます。陸水研で地理の知見が…

クマ生息地での野外調査

産総研第7事業所のメーリスで、クマ生息地での調査について注意喚起メールが配られてました。 雪解け後1〜2か月は特に、クマの活動の活発な季節なんだそうです。 クマ生息地で調査する際には、以下の点に注意するように、とのことでした。 1)鈴ないしラジオ…

耐震対策の優先順位

今回の震災では対策本部が設けられる場であり、住民の安否を確認する上で重要な住民票がある場でもある市役所や役場が被害を受けた例が、4件ありました。 阪神淡路、東北と警告が続いたにも関わらず、なぜ耐震対策が不十分だったのでしょうか。 テレビ報道…