今年8月までの国際プロジェクトでメガシティのリスクを扱っていた関係で、今も災害リスク関係の仕事に関わっています。
その一環として横浜市の災害リスクに関して関係者にお話をうかがう機会があり、最後に、大学に期待することをお尋ねしました。「○○みたいな研究をお願いしたい。」という回答を期待していたのですが意外なことに、「横浜市も地域によっては、日中、老人しかいないところがある。そういうところに学生ボランティが入ってくれる仕組みを考えてほしい。」
この事は某経済団体にとっても周知ということで、関係者の方は「横浜市の限界集落」という表現をしていました。初期のニュータウンは、そういう感じになっているところがあるのだそうです。
横浜でさえそんな状況ということは、地方は本当に大変なんだと痛感しました。同時に「横浜の限界集落」で活路が見えれば、それが地方の限界集落にも応用できるかもしれないと思いました。
この問題は社会学などの人文科学だけでなく、水資源、災害、ヒートアイランドなど土木建築などの工学系や理学系の素養も踏まえて解決を図るべき課題です。そういったニーズをいち早く察したのが、来年度から横浜国立大学に新設される「都市科学部」でしょう。
http://www.ynu.ac.jp/ynu-project/urban/index.html
私のように文科三類から理学部に進学し、工学系の研究室に出入りするような興味関心をもっているタイプの学生さんにはピッタリではないかと思います。来年度開設の新しい学部なので、あまり存在が知られていません。もしかしたら今年の入試が一番倍率が低いかもしれませんね。