思いがけぬ来訪

前職の産業技術総合研究所で分析補助をお願いしていたSさんが、「今はここで派遣として働いているから」と大学の私の部屋を訪ねてくれました。
彼は高専を卒業して、ある大手家電メーカーの液晶部門という花形部署で長年働いていたのですが、生き物に関する勉強をしたいと退職、私の所で働きながら受験勉強をしていました。その頃の私は水鳥が物質循環に与える影響を調べていたことから、鳥の専門家がおられる某大学の大学院に入学しました。無事に博士の学位を取り、今は、退官したその先生が主宰する猛禽類保護関係NGOを手伝っていて、柏キャンパスでは生理を研究しているところでメダカの飼育を任されているそうです。
いつかはそのメダカでこんな研究ができればいいなと、いろいろ楽しそうに話してくれました。派遣という経済的な不安が全く感じられない、とても明るい表情でした。