アオコ対策必読論文

Paerl & Paul (2012) Climate change: Links to global expansion of harmful cyanobacteria は、もし私が同じ内容で書くとしたらまさにこういう項目立てをしただろう内容で、とても参考になりました。下記からフリーで読むことができると思います。
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0043135411004386

Paerl様とはスペインのASLOでGoldman先生から紹介いただき、ストロマトライト中のラン藻の窒素固定能の議論ですごく盛り上がりました。サンゴ礁での窒素固定の卓越を発見して以来その可能性をずっと考えていたのですが、NASAのプロジェクトでストロマトライトをやっていたアメリカには全然太刀打ちできず、ソルトレークシティでのASLOの時点で先を越されてしまいました。このとき○○は誰も議論していなかったのですが、Paerl様との話で、この時点でも見落としていることを確認しました。同時に、この方のセンスはすごく私と似ているので、いつか先を越されるかもと思いました。

今回の総説も、まさに先を越されていました(さすがだ)。

宍道湖のアオコについては、4.Hydrologic changes associated with climatic change, 5. Salinization, 7. Evidence from aquatic ecosystems undergoing climatically-induced ecological changeが参考になると思います(ということは、汽水域でのアオコ問題についても必読、ということになります)。