功名心の暴走

昨年大晦日の産経新聞「正論」STAP細胞問題や佐村河内守氏の代作を取り上げ、原因を「功名心の暴走」としていました。
功名心があるからこそ偉大な仕事も発明発見も生まれるが、功名心は暴走しやすい。だから日本人は「功名心に走る」や「名誉欲が強い」などという警句で、暴走に牽制と抑制をかけてきた。しかし今日ではメディア社会化が加速し、メディアに取り上げられなければどんな業績も認知されず、逆にメディアに取り上げられれば中身がともなわなくとも認知される時代になった。かくて「パフォーマンス」や「ウケ」(狙い)という用語が頻繁に使用されるようになる。何をするかや何をしたかよりも、訴求力がどうだったかが評価される。2014年の虚構事件は、そういう時代を象徴するものである。
およそこういった主張でしたが、ではどうすればよいかは議論していませんでした。
個人的には、自然再生と称する分野では既に2000年頃から、パフォーマンス・ウケ狙いが、地道な活動を駆逐するようになったと思っています。対抗するには、中身を持った者も中身無くウケ狙いをする者を凌ぐくらい、パフォーマンスに力を注ぐことが必要なのでしょう。