バナナとオリーブの感染症

海草藻場の調査を行っているフィリピン・ミンダナオ島の郊外の平野は、よくもここまでと思うほどバナナ畑に覆われています。濁度の増加や富栄養化など、バナナ畑が増えると海草藻場にはあまりよい影響はないのですが、そのバナナ畑が大変なことになっているとの報道がありました。5分の1のバナナの木が既に、新しい病気に感染してしまっているそうです。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/05/16/new-panama-disease_n_9999232.html

だとするとフィリピン産バナナの価格は上がるかもと思って買い物に行くたびに価格をチェックしていますが、これまでの所、上昇しているようには見えません。被害がそれほどでもないのか、被害があって生産量は減っているけれど、値上げすると他産地との競争で負けるために値上げできないのかもしれません。

もうひとつ、大規模な感染症が広がっているのが、イタリアのオリーブ。感染の拡大を防ぐために非感染地の一部で全てのオリーブの木を伐採することに決めた政府の対策に、農民が強く反発しているとのことです。
初めて知ったのは下記の日経サイエンスの記事です。
http://www.nikkei-science.com/201602_074.html

最近、この背景として、イタリアで広がっている科学者への不信もあるのではないかとの指摘もでていました。日本も対岸の火事ではない状況だと思いました。
http://wired.jp/2016/08/06/mistrust-of-science/