手賀沼の自然環境保全を科学する

昨日は「大堀川の水辺をきれいにする会」の創立20周年を祝う会に招かれ、「手賀沼の自然環境保全を科学する」というタイトルで講演させていただきました。
150名の会場が満員になっていて、手賀沼保全に対する関心の高さを改めて感じました。
講演の内容は、使用したパワポから公開してもよいものについて、後日、会のホームページに掲載される予定です。ここでは質問に関してコメントします。
会場での質問で、「浚渫は本当に湖沼の改善になるのでしょうか。」がありました。私は、浚渫は水質や生態系の改善効果がほとんど無いと考えています。その根拠をまとめた論文があるので、後日ホームページに私のメールアドレスを書いておきますので、そちらに別刷り請求してくださいと答えました。そうしたところ帰宅後に別の方からメールで、その文献を送ってくださいとのリクエストがありました。
浚渫と水質について、地元の皆様の関心が高いようなので、ここで文献情報を記しておきます。

まず、論文としては、下記があります。
山室真澄:[総説] 浚渫が水環境に及ぼす影響.海洋理工学会誌 Vol.12,No.2,59-63 (2006)

海洋理工学会誌は最近の分しかJstageで公開されていないので、必要な方は私に別刷請求してください。

また拙著「貧酸素水塊」でも、浚渫について各水域での事例を紹介しています。「浚渫」という索引を設けていますので、そこから参照してください。

貧酸素水塊―現状と対策

貧酸素水塊―現状と対策