震災から1ヶ月

阪神淡路と比べてはるかに広域が壊滅状態になった今回の地震。それでも、少し離れると状況が全然違うのは、阪神淡路の際かなり揺れた寝屋川の実家で皿さえ割れなかったのと似ています。
3月下旬に渋谷に行ったら、ほとんど震災前と変わっていないように見えました。節電が叫ばれているのに、ビル壁面の大画面では映像が流れ続けていました。
住んでいるつくばは「被災地」茨城県にあります。6日の始業式で中学に通う娘が持ち帰ったプリントには、被災した子ども達に起こりやすい反応や、家庭で気をつけることなどが細かに書かれていました。そして「保護者の方ご自身もお子さんと同様に被災者です。いつもとはまるで違う状況におかれ、冷静にお子さんに接していられないという方がほとんどかと思います。」とありました。同じ茨城でもちょっと北の海岸では、多くの保護者が現実にそういう状況にあるのでしょう。
給食センターが倒壊までは至らなかった所でも、屋根が壊れる、ほこりが落ちるなどで点検を要するため、茨城県の全ての公立中学で、5月始めまでお弁当持参となりました。私は早々に「始業式だけならともかく、ずっとお弁当作りなんてやってらんない!」と宣言。中3の娘は早起きしてお弁当作りに励んでいます。
産業技術総合研究所は今なお研究再開はできておらず「準備期間」とされています。
つくばの別の研究所の知人によると、雇用が決まっていたポスドク原発の影響を理由に、ドタキャンを電話して来たそうです。東北地方で実験できなくなった方々が関西の研究機関に避難してきている、というメールも届いています。
4月8日付産経新聞によると、海外の大学や研究機関から東京大や東北大の研究者らにヘッドハンティングを働き掛けるメールに対して、鈴木寛文部科学副大臣が「日本での研究活動が震災で制約を受けたとする前提に立った内容になっており、実態とは異なる風評(被害)だ」と述べたそうです。「研究活動が震災で制約を受けていない」はずないでしょうと、個人的には思います。実態把握をどこまでまじめに行った上での発言なのか、不信感を持たれかねないのではと思いました。

追伸
震災から1ヶ月の今日も、あと15分です。
本日のつくばはかなり揺れました。3.11以来初めて、アップライトピアノの上に立ててある楽譜達が、全員落ちていました。