理屈はいつも死んでいる

帰宅して、時々見る「カンブリア宮殿」をつけたら、父の大学時代の友人のご子息がゲストでした。お名前は聞いていたので、建築には素養がないものの、今日の「ながら」はこの番組と決めました。
およそ建築の素材とは考えられていなかった「紙」を素材に、「ずっと住み続けたい」と言われる仮設住宅や、永久保存される教会を造られていました。紙を使った原点は、ファックス用紙の芯など「捨てられるもののリサイクル」という発想ではなく、「こんな固いものなら使えるのではないか」という、合理的な感覚。そして仮設住宅についても、住んでいる方がどう感じているかを聞きに行くという、現場重視の方でした。
恒例の「理屈はいつも死んでいる」は、今年のM1講座ではまだ言ってませんが、全ては現場です。世の中は意外なほど、現場よりも新聞記事とか論文などの二次情報を信じ込んでしまったり、合理性よりイメージだけで突っ走ってしまう人の方が多いのではないかと思います。だからこそ、夢想だけではなく現場を合理的に理解できる少数派が、「その他大勢」の多数決にかき消されなければ、大成功することがあるのだと観ています。