現場観察無くして環境は語れない

昨日のブログで「1.ホームセンターで買って来たヒガンバナは赤塚公園のヒガンバナと同期して咲き、お彼岸より早く開花する傾向がある。」と書きました。夕方、念のために赤塚公園のヒガンバナが例年通り枯れて実がついているか確認にいったところ、実をつけて倒伏した花茎が群生する同じ場所で、新たに開花していました。こんな現象、観察を始めてから初めてです。結局、これまでの観察で言えることは、昨日書いた「2.専門ショップから購入したヒガンバナ洞峰公園ヒガンバナと同期して咲き、お彼岸に咲くことが多いが、若干ずれることもある。」だけになりました。

宍道湖では除草剤使用の減少が原因と見られる水草とアオコの繁茂が見られるようになったのですが、身近な洞峰公園でも、今年はアオコが大発生しました。今年は雨が少なかったので一時は底が干上がったのですが、水位が回復するとまた下の写真のように復活しました。

ここのアオコは変わっていて、明け方には茶色を呈しています。日中は緑になります。

20年くらい見ていますが、洞峰公園の池がこれほどアオコだらけになったのは初めてです。
庭や公園を見ているだけでも、開花とか虫の発生とか、ここ10年くらいは何が正常なのか分からないほど年々、状況が変わっています。環境とはそういった動的なもので、その上で何が普遍的なのかを議論するのと、本や論文などで得られた知見だけで議論するのとでは、結論が全く異なってきます。様々なことが変わりつつある今、環境研究を志す学生さんは、何にせよ身近な現象を観察し、記録する習慣をつけましょう。