私の蜂蜜好きは海外の友人に知られていて、世界の蜂蜜をお土産で頂いています。その中でロシアの原生林産のと、アイルランドのsoft set honeyが冬になっても固まりません。なぜだろうと、山田養蜂場に就職したOBに尋ねたところ、蜂蜜は花粉を核としてグルコースが結晶化する為に固まるのだそうです。その為、ろ過して花粉を取り除いてしまうと結晶化しにくくなるそうです。またそのような処理をしなくても、蜂蜜の糖は主にグルコースとフルクトースで構成されていて、グルコースの割合が多いレンゲやクローバーの蜂蜜は結晶化しやすく、グルコースの割合が小さいアカシアやミカンの蜂蜜は結晶化しにくいそうです。おそらくロシア原生林産のはグルコースが少ない為に固まらず、アイルランドのは花粉を濾過したのではないかと思います。
蜂蜜というと、化学物質に過敏な方はネオニコチノイドが気になるところだと思います。
私も気になる方なので知人に分析してもらったところ、ロシア原生林産のはほとんど検出されませんでした。
このとき、減農薬の仁田米を生産している奥出雲産の蜂蜜2種も測ってもらいましたが、ロシア原生林産と同じくらい低い濃度でした。奥出雲より宍道湖に近い下流地域産の蜂蜜は、あるネオニコチノイドが奥出雲のより2桁以上高い濃度でした(それでも国の基準未満です)。
ミツバチは飛び回って蜜を集めますから、百花蜜など様々な花の蜜を合わせた蜂蜜でネオニコチノイド濃度が低い地域は、地域ぐるみで減農薬をしていると判断できるのではないかと思います。