インハンド

2019年4月12日にスタートしたTBS金曜ドラマ「インハンド」について、寄生虫学会に所属する知人のブログで、学会からのメールが紹介されていました。
「監修・指導・取材で、本学会関係者が多く協力しております。原作も既に存在し、フィクションでもあることから、最新の寄生虫学にマッチしきれない部分があるのは否めませんが、なかなかにリアリティがある仕上がりになっております。」
これは一見の価値ありと見てみたら、人物の個性がかなりデフォルメされているのが鼻につきましたが、感染病周辺の話題は確かに面白いと思いました。それで原作をネットで調べたところ、第一話と第二話の原作らしき内容が全てネットで読めました。
ネメシスの杖
ディオニュソスの冠
ドラマをご覧になった方はお気づきのように、原作とは別物と言っていいくらい内容が違います。例えばドラマ第二話の共通点は、「感染しても発病せずに感染者を広めてしまうスーパースプレッダーが存在する」という点だけにしか見えません。ここまでデフォルメしてタイトルを「インハンド」とするのいかがなものかと思います。
原作は医学だけでなく社会の在り方についても深い問いかけをしていますが、ドラマの方は官僚に対するステレオタイプな偏見ばかりが誇張されていて、ありきたりに感じます。
原作は連載進行中のようなので、今後はこちらのみフォローする予定です。

インハンド プロローグ1 ネメシスの杖 (イブニングKC)

インハンド プロローグ1 ネメシスの杖 (イブニングKC)