研究者「山室真澄」はふたりいる

今から10数年前の産総研で働いていた頃、自分の国際誌論文がどれくらい引用されているかまとめるよう指示されました。「Yamamuro, M.」でWeb of Scienceを検索すると、外科関係の医学論文が多数リストに入ります。「Masumi Yamamuro」で検索しても同様。仕方なく自分のだけ手作業でリスト化しました。外科医のMasumi Yamamuroさんも、身に覚えのない「ジュゴンのウンチの炭素・窒素安定同位体比」なんて論文がリスト化されて、さぞかし迷惑してるだろうと思いました。
そのMasumi Yamamuroさんが日本に帰国されたようで、「山室真澄 医師」でヒットしました。つまり漢字も全く同じの同姓同名でした。年齢も数歳しか違わないようです。
「山室」姓は全国に約1万人しかなく(1位の「佐藤」は185万人もいる)、「山室真澄」はその1%と仮に過大に見積もったとしても100人程度です。それでもこんなことって、あるんですね。

(追伸)

こうなった一因として、日本のインテリ階層と一部はみなせる僧侶に「○澄」という名が多いことがあるかもしれません。この場合は男性名で、今回の外科医の方も男性です。また医師だけでなく江戸時代の本草学者に「菅江真澄」がいます。私の趣味と重なるところ大で、「真澄」という名前が嗜好も支配するかもとか、非科学的な妄想が浮かんだりもします。

実のところ私が生まれた1960年当時は出産前に男女どちらなのか分からなかったとかで名前を用意しておらず、たまたま私が生まれた日の名古屋市が快晴だったので「真澄」とつけたそうです。それはないだろう?と思ったので、子供達の名前は事前にすごく考えました。。。

菅江真澄 - Wikipedia