化学物質過敏症は存在しない?

化学物質問題市民研究会のニュースレター「ピコ通信」133号に、「THE NAKED TRUTH ABOUT MCS」というタイトルのエッセイが和訳されていました。スペインのMCS(多種化学物質過敏症)患者が投稿したもので、もともとはスペイン語です。英訳ページはhttp://nofun-eva.blogspot.com/2009/06/naked-truth-mcs.htmlで、下記抜粋に書かれているように、マスクをつけ裸で横たわっている写真が掲載されています。いつも裸でいるわけではないと思いますが、全身に発疹がでている様子が分かります。
MCSは、ドイツでは病気と認められており、医療支援と財政援助が受けられるそうです。一方、スペインでは病気と認められず、医療保護も障害手当もないとのこと。まるで日本における脳脊髄液減少症みたいです。EUは化学物質の規制については全体的に予防原則だと思いますが、化学物質過敏症については国によって雲泥の差があるようです。

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私たちは裸で生まれ、オーデコロンや香水をつけたオムツ、柔軟仕上げ剤で洗った衣類、あらゆる種類の香料を使ったクリームを与えられ、見事に汚染された空気の中をプラスチックのベビーカーで運ばれます。
私たちは成長すると、少し疑いながらも、望むことは何でもでき、将来を描くことができ、幸せは何でも買えば得られ、国は私たちを守り、世話をしてくれると信じこまされています。
(中略)
政府に支援されている化学産業には、その影響がしばしば未知である化学物質に人々を暴露させる権利はありません。私たちがMCS になると、香水も柔軟仕上げ剤もプラスチックも投げ捨てて再び裸にならなくてはなりません。私たちはもう一度生まれた時に戻りますが、それは私たちが自ら選らんだ新しい生活ではありません。
(中略)
MCS の人々は、この病気が認められることを望んでいます。私たちは、他の慢性病の人々と同じ権利を持つことを望んでいます。
私たちは、他の人々もまたリスクに曝されているということを社会に知ってほしいのです。私たちは、政府が市民を守り、負担をかけずに病気になることを防いでほしいのです。
私たちは、MCS になって再び裸にならなくてはならないことが誰にも起こらないことを望みます。