気相トリハロメタンのリスク

9月6日記事で、浴室を発生源とするトリハロメタンについて、近年になってリスク評価が行われているらしいとの情報を得たことをご紹介しました。その時検索して得られた文献のうち、水道協会雑誌79巻3号(2010年3月)「気相曝露量の実態調査に基づいた水道水中トリハロメタンの曝露量と飲用寄与率の評価」を取り寄せて読みました。我が家の分析値から経口曝露だけでなく気相曝露も重要と考えていたのですが、だとすると屋内温水プールなんてもっと危ないかもと思っていました。この論文では「危ない」とは書いていませんでしたが、「プールでの水泳や公然浴場での入浴による曝露量が大きい可能性があることから実態調査の例数を増やし、可能な限り曝露を抑制する方策を講ずることが必要であると考えられた。」とありました。
リスク評価を経口と気相とで、例えば肺ガンリスクなどは分けて考えているのかなどの疑問は解消されなかったので、この論文で引用している文献を取り寄せて、さらに検討したいと思います。
Richardson et al. 2007. Occurrence, genotoxicity, and carcinogenicity of regulated and emerging disinfection by-products in drinking water: A review and roadmap for research. Mutation Research, 636,178–242
は参考になりそうです。