水環境学会大会の後、兼六園から武家屋敷、尾山神社(利家とまつを祀っている)、近江市場とお散歩しました。
松江の武家屋敷はお城の堀沿いにあり、天守を背景にとても風情があるのですが、金沢ではお城もお堀も失われ、周辺にも屋敷は残っていません。金沢で武家屋敷として残るのは下級武士が住んでいたところで、周りが高層ビル化していて、趣という点では松江ほどではありませんでした。
一方で、松江の武家屋敷にはない興味深い建築物が、足軽屋敷でした。
加賀藩の足軽屋敷は原則一戸建てで、屋敷の周りに生け垣を回し、庭では梅などの果樹や野菜を植えていました。また建坪20〜25坪の家は下の写真のような間取りでした。
「流し」のような水回りは前面に取り、前の水に排水しました。「明治以後の勤労者住宅のモデルになりました」とありましたが、確かに、私が2歳から8歳まで住んでいた社宅は、この間取りそっくりでした。お風呂が無いのも同じで、当初は銭湯に通っていましたが、「子供3人つれての銭湯通いは大変」との母の苦情を受けて、流しの隣に新設しました。この家ではお風呂はどうしていたのでしょう。平成2年まで住宅として使用されていたとのことでした。