西條八束先生が逝かれて1ヶ月が過ぎました。
脳脊髄液減少症の手術は無事に終わったのに、最近、体調がよくないのは、季節の変わり目ということに加えて、そのせいもあるようです。
先生はいつも、「今、お話していいですか?」との前置きつきのお電話を下さいました。それが世界の陸水学の現状に関する話で、後輩の私には、とても勉強になりました。
「。。。てどうすればいいかと、思っているのですが。」と、あとで考えると、すごく重要な問題を提示されていました。それについて、西條先生は決して、答えを言われませんでした。自由に考えさせて、いつまでも待っている。気の短い私はついつい、こうしなさい式の指導をしてしまいます。天国におられる西條先生は、もしかしたら苦笑いをされているかも。
私の直接の指導教官だった、小池勲夫前海洋研究所長も、西條先生からいろいろ教えていただいていたのですが、その小池先生が、訃報直後にこんなメールを下さいました。「西條先生は、いつも必ず、私たちを見ていてくださると、安心していられる方だった。」
私は、私の学生にとって、そういう存在になれるのかと思うと、全く自信のないこの頃だったりします。