アナモックス

Jensen et al. Rates and regulation of anaerobic ammonium oxidation and denitrification in the Black Sea. Limnol. Oceanogr., 53(1), 2008, 23-36
は、海洋におけるアナモックス反応(亜硝酸アンモニアかを使っての脱窒。従来は硝酸だけが使われるとされていた)は、これまでは絶対嫌気性とされていたけれど、もしかしたら酸素が多少あっても起こっているのではないかと提案した論文です。もしそうでしたら非常に重要な意味を持ちます。脱窒反応が起こり得る空間が、これまで考えられていたよりも大きくなるからです。
本当にそうなのか、修士1年のT君とは、予定を変更してこのテーマに特化しようかと話しています。T君は就職組なのであと1年しかなく、その間に完全には解明できないかもしれませんが、幸いアナモックスをしたいと言っている新M1もいますので、残りは引き継いでもらえそうです。
修士1年の今頃の時期は、就職活動で大変なようで、日中はほとんど大学におらず、夜になって現れます。昨日も19時過ぎになってからもう一人のM1のI君が到着、安定同位体比を測るための脱脂を始めました。「明日も面接なんで、夜スタートしたら次の作業も夜になりますから」。あの手順をこなすには、帰りは早くて23時。まあ、あまり無理をしないように。